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ナポレオンの亡霊 戦略の誤用が歴史に与えた影響 / 原タイトル:The ghost of Napoleon[本/雑誌] (単行本・ムック) / B.H.リデルハート/著 石塚栄/訳 山田積昭/訳
ご注文前に必ずご確認ください<商品説明>第一次大戦の惨禍の原因をナポレオン戦術を誤解した軍事思想の適用に求めたリデルハートのケンブリッジ大学講座「18世紀から20世紀に至る軍事思想の動向とその欧州史に与えた影響」講演記録を増補改訂した近代軍事思想批判の書。クラウゼヴィッツやジョミニなどの系譜・展開を解読しながら、歴史事例に照応した理論・実践双方の誤読・誤用の悪影響を指摘。<収録内容>第1章 起源-一八世紀の軍事ルネサンス(決戦が成立しなかった事情密集横隊戦法 ほか)第2章 戦法の醸成者たち-ナポレオン戦法の胎動(分進合撃の発想者機動力発揮の先覚者)第3章 歪曲された理論-ヨーロッパを破壊したシステム(堅実な戦略の僣称者大量集中理論の救世主 ほか)第4章 反省(二千年の背景生き残る法則 ほか)<商品詳細>商品番号:NEOBK-740878B. H. Ri Deru Heart / Cho Ishizuka Sakae / Yaku Yamada Tsumoru Akira / Yaku / Napoleon No Borei Senryaku No Goyo Ga Rekishi Ni Ataeta Eikyo / Original Title: the Ghost of Napoleonメディア:本/雑誌重量:340g発売日:2010/03JAN:9784562045624ナポレオンの亡霊 戦略の誤用が歴史に与えた影響 / 原タイトル:The ghost of Napoleon[本/雑誌] (単行本・ムック) / B.H.リデルハート/著 石塚栄/訳 山田積昭/訳2010/03発売
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】一杯のコーヒー 昭和天皇とマッカーサー [ 綾野まさる ]
昭和天皇とマッカーサー 綾野まさる ハート出版イッパイ ノ コーヒー アヤノ,マサル 発行年月:2013年06月 ページ数:223p サイズ:単行本 ISBN:9784892959264 綾野まさる(アヤノマサル) 1944年、富山県生まれ。67年、日本コロムビア入社。5年間のサラリーマン生活後、フリーのライターに。特にいのちの尊厳に焦点をあてたノンフィクション分野で執筆。また、皇室ジャーナリストとして雑誌等で執筆。94年、第2回盲導犬サーブ記念文学賞受賞。日本児童文学者協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 1 天皇、皇后と大震災/2 二・二六事件から東京大空襲/3 下町視察と皇居炎上/4 御前会議と玉音放送/5 マッカーサー日本上陸/6 天皇とマッカーサーの会見/7 一杯のコーヒー/8 さよなら、マッカーサー元帥/9 昭和天皇の会国巡幸/10 祈りの旅 ベールにつつまれた現人神から、人間宣言で国民の象徴へー。未曾有の国難に直面したあの時、日本を復興へと導く端緒になった「世紀の会見」。大震災、内乱、空襲、占領…、どんなつらい時も国民とともに歩み、歩まれた天皇のお姿を物語で綴る。 本 小説・エッセイ 日本の小説 著者名・あ行 人文・思想・社会 歴史 日本史
1650 円 (税込 / 送料込)
「太平洋戦争」はアメリカの洗脳だった【普及版】大東亜戦争は日本が勝った
この書は日本のプロパガンダではない。史実である。 世界史を俯瞰して明らかになった大東亜戦争の真実 日本よ 呪縛から解放されよ! ヘンリー・S・ストークス 来日50年の総集編 元「NYタイムズ」東京支局長 ヘンリー・S・ストークスの名著を普及版化! ヘンリー・S・ストークス 著 藤田 裕行 訳 2021.06.16 発行 ISBN 978-4-8024-0122-7 C0021 新書版 304ページ 内容紹介 本書の著者、ヘンリー・スコット=ストークス氏は、昭和三十九(一九六四)年、先の東京オリンピックが開催された年に初来日した。世界一の経済紙『フィナンシャル・タイムズ』の東京支局を立ち上げるためだった。 ホテル・オークラに陣取った弱冠二十五歳の英国人を、黒塗りのダイムラーでわざわざ迎えに来たのが白洲次郎だった。それ以降、よく高級日本料亭に連れていかれたという。ヘンリーは白洲について、「傲慢で威張ってばかりいたから、好きになれなかった」と評している。 当時、若きヘンリーの家を借りる手配をしてくれるなど何かと面倒を見てくれたのが、麻生和子だった。言わずと知れた吉田茂元首相の娘である。彼女が実業家の麻生太賀吉と結婚して生まれたのが、現財務大臣の麻生太郎だ。ロンドンのジャパン・ソサエティの会長を務めたクリストファー・パーヴィスは、二人の共通の友人でもある。 しかし、来日当時のヘンリーの麻生和子評は、「閉口するほどお節介なオバサン」だったそうだ。 このように、来日当初からいわゆる「上流階級」と接点があったのは、「ヘンリー」という王族風の名前だけでなく、氏の家柄に由来する。ヘンリーの母のエリザベス・モーランドは、女性として初めてオックスフォード大学に入学を許された人物で、その従兄弟のオスカー・モーランド卿は、一九六〇年代に駐日英国大使を務めた。 しかしながら日本の皆様には、ヘンリーの愛する一人息子であるタレントのハリー杉山氏のほうがよく知られているかもしれない。ハリー氏によると、その先祖は七〇〇年以上前に即位した「第五代イングランド王エドワード一世」で、「トランプで言うハートのキングのモデルと言う説もあります」とハリー氏の公式ブログ(二〇一四年十一月二十三日付記事)に記されている。 ヘンリーは来日後、英『タイムズ』紙の東京支局長を務め、その『タイムズ』紙の人選により、『ニューヨーク・タイムズ』紙の東京支局長も務めた。 ヘンリーは「三島由紀夫と最も親しかった外国人ジャーナリスト」として知られているが、それ以外にも日本及び世界中に多くの人脈を持っている。 本書の親本にあたる『大東亜戦争は日本が勝った』は平成二十九(二〇一七)年に刊行されると、大きな反響を呼びベストセラーとなった。今回「普及版」として刊行されることによって、さらに多くの方々に幅広く読んでいただきたいと心から願っている。 タイトルの『大東亜戦争は日本が勝った』は、日本史の出来事というよりも、「イギリス史上に起こった出来事」として、ヘンリー自身が結論付けたものだ。 いま、「日本史を世界史と比較して理解しよう」という動きが、学校の教育現場で起こっている。具体的には「日本史」と「世界史」を相互に関連付けて学ぶ「歴史総合」という授業が、令和四(二〇二二)年より高校の新たな必修科目として導入されることになった。 また、このたび「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界遺産登録の見通しになったが、こうした縄文の文化は、二十一世紀に生きる日本人の祖先の遺したものであり、このように、日本では太古と現代はひとつの歴史で繋がっている。ところが、三千年前から北アメリカに存在した「アデナ文化」の痕跡も、四千五百年前のイギリスの遺跡「ストーン・ヘンジ」も、現在のアメリカやイギリスの歴史からは完全に分断されてしまっている。 この、古代からずっと歴史が分断されることなく今日まで続いている日本の素晴らしさをヘンリーは実感し、その来歴を国民が総力をあげて護ろうとすることに大きな理解を示している。 ヘンリーは本書で、「日本は世界で最も古い歴史──数万年の昔から一つの民族として神話に由来する“万世一系の天皇”を戴く国という他に類例のない来歴を有している」と訴える。 本書は、日本が総力をあげて戦った「大東亜戦争」の意義を、世界史(特にイギリス史およびアメリカ史)と比較しながら、重層的に語っている。是非読者の皆様も、重層的な視点をもって世界史の中で日本史を捉えていただきたい。 目 次 -- 普及版刊行に寄せて はじめに 第一章 日本が戦ったのは「太平洋戦争」ではない! 第二章 「太平洋戦争」史観で洗脳される日本 第三章 日本は「和」の国である 第四章 世界に冠たる日本の歴史 第五章 オリエントにあった世界の文明と帝国 第六章 侵略され侵略するイギリスの歴史 第七章 アメリカの「マニフェスト・デスティニー」 第八章 白人キリスト教徒による太平洋侵略 第九章 マッカーサー親子によるフィリピン侵略 第十章 大日本帝国と西欧列強の帝国主義の違い 第十一章 大日本帝国は「植民地支配」などしていない! 第十二章 日本は中国を侵略していない 第十三章 アメリカによる先制攻撃の「共同謀議」 第十四章 大統領がアメリカ国民を欺いた日 第十五章 大英帝国を滅ぼしたのは日本だった! 主要参考引用文献
1320 円 (税込 / 送料別)
GHQに廃止された「我が国最後の国史教科書」を完全復刻!【復刻版】初等科国史
戦勝国は日本人の記憶から何を奪おうとしたのか 格調高い大和言葉で綴られる、 神話由来の天皇を中心とした政治、文化。 こんな教科書が欲しかった! わかりやすく面白い 「祖先と我々をつなぐ物語」 文部省 著 三浦 小太郎 解説 2019.09.26 発行 ISBN 978-4-8024-0084-8 C0021 A5並製 280ページ 内容紹介 (戦時中の「国民学校令施行規則」における)この教育目的も、そしてこの時期の「国史」教科書も、大東亜戦争敗戦後のほとんどの歴史学者、教育学者により「皇国史観の押し付け」「戦争に協力することを少年少女に洗脳する戦時教育」として全否定されてきた。 しかし、私たちが現在、偏見や先入観を捨ててこの「国史」を、純粋なテキストとして読むとき、硬直化した戦後の歴史解釈を越えて、いま私たちが見失ってしまった、歴史を「世界史」でも「日本史」でもなく、「国史」として読み直す視点に触れることができるはずだ。 さらに言えば、おそらく教科書編纂者の意図を越え、大東亜戦争の時代に、日本国が、明治以後の近代主義を超越した、もう一つの新たな「皇国」の理想に向けて飛翔しようとした歴史の息吹がこの本にはみなぎっている。それが決して猛々しい戦意高揚の文章ではなく、やまとことばのたおやかさと哀しさを通奏低音としているところに、大東亜戦争を神風特攻隊というある種「神話的」な戦法をもって挑んだ、わが国の悲劇的な精神が体現されているのかもしれない。 本書『初等科国史』は、まさに「神国日本」を貫く皇国史観に基づいている。そして、皇国史観とは一部の左派知識人が批判してきたような、蒙昧で狂信的な自国中心史観でもなければ大東亜戦争のイデオロギーでもない。その本質は「歴史を忘れ血を忘れた低俗なる功利主義」つまり「近代」そのものと果敢に戦おうとした思想的営為であった。 現代社会が、グローバリズムという新たな脅威を迎え、近代の行き着く果てに全世界的にナショナリズムが勃興し、近代以前の価値観が宗教原理主義として暴発し、特に東アジアにおいては、覇権主義大国の暴力が国際秩序を脅かしつつある。 そして令和の改元がなされた年に、大東亜戦争の最中という国家的危機に対応すべく生まれた本書が再びよみがえることに、私はある歴史的意義を感じる。「国史」の精神的復権と「古人」の声を聴くことの必要性を、時代が私たちに呼びかけているように感じざるを得ない。 目 次 -- 勅 御歴代表 第一 神国 一 高千穂の峯 二 橿原の宮居 三 五十鈴川 第二 大和の国原 一 かまどの煙 二 法隆寺 三 大化のまつりごと 第三 奈良の都 一 都大路と国分寺 二 遣唐使と防人 第四 京都と地方 一 平安京 二 太宰府 三 鳳凰堂 第五 鎌倉武士 一 源氏と平家 二 富士の巻狩 三 神風 第六 吉野山 一 建武のまつりごと 二 大義の光 第七 八重の潮路 一 金閣と銀閣 二 八幡船と南蛮船 三 国民のめざめ 第八 御代のしずめ 一 安土城 二 聚楽第 三 扇面の地図 第九 江戸と長崎 一 参勤交代 二 日本町 三 鎖国 第十 御恵みのもと 一 大御心 二 名藩主 三 国学 第十一 うつりゆく世 一 海防 二 尊皇攘夷 第十二 のびゆく日本 一 明治の維新 二 憲法と勅語 三 富国強兵 第十三 東亜のまもり 一 日清戦役 二 日露戦役 第十四 世界のうごき 一 明治から大正へ 二 太平洋の波風 第十五 昭和の大御代 一 満洲事変 二 大東亜戦争 三 大御代の御栄え 年表 用語説明 解説 三浦小太郎
1980 円 (税込 / 送料別)
チベット人だからわかる中国は消防士のフリをした放火魔
中国共産党と世界は共存できない! 中国の世界戦略「超限戦」に備えよ! チベットと同じ道をたどる香港。そして日本。 中国はコロナウイルスを利用し あらゆる手段で覇権政策を進めている。 中国公船による度重なる領海侵入に対し日本はどうするのか。 地元メディアは陥落済み! 「沖縄」侵略の恐るべき手口。 WHOをはじめとする国連機関の実質支配。 現在進行形で民衆への虐待、民族浄化が行われているウイグル。 日本で報道されない「中国 ・インド・パキスタン」の国境紛争。 周辺国を軍事的な脅しと巧みな外交・交流で属国化。 米中激突時代、きれい事はありえない。 曖昧な政策はアメリカから捨てられる。 日本の再建は、経済至上主義を廃し、日本の伝統である美徳を復活せよ。 ペマ・ギャルポ 著 2020.09.10 発行 ISBN 978-4-8024-0107-4 C0031 四六並製 232ページ 内容紹介 新型コロナウイルスの蔓延する現在も、中国はその侵略と覇権主義を継続的に拡大させている。北は北極から南は東シナ海、南シナ海まで、全世界を支配下に置く野望を実現するための具体的行動を起こしつつあるのだ。 日本の領土である尖閣列島への侵攻、インド軍に対する、専門の格闘訓練を受けた中国人による暴力的攻撃、南米エクアドルのガラパゴス諸島沖合における、約二六〇隻の中国漁船団による海洋資源の乱獲、そして、香港における一国二制度を完全に消滅させ、中国の植民地にすることを目指す香港国家安全維持法の制定。これらの中国の行為をそのまま放置すれば、遠からぬ内に、インド同様に格闘訓練を積んだ中国人たちが尖閣列島に上陸し既成事実を作ろうとするかもしれない。アメリカのポンペオ国務長官が述べたように、世界の民主主義国は中国に対するこれまでの幻想を捨てて、中国共産党と世界は共存できないことを明確に認識すべき時だ。 この本をまとめた理由は、日本もまた一刻も早く、日中友好という美名や幻想から覚醒し、中国に立ち向かう覚悟と政治的決断を持ってほしいと思うからである。かつてのチベット、ウイグル、南モンゴル、そして今の香港のような道を日本がたどらぬためにはただ一つ、中国と闘う決意を持つしかないことを、日本を愛するチベット人として訴えたい。 目 次 -- はじめに 第一章 新型コロナウイルスが明らかにしたもの 「有事」意識の欠如した日本 「有事」に行われた中国の隠蔽工作の犯罪性 米中対立において「中立」はありえない 第二章 中国の新戦略「超限戦」 アメリカへの責任転嫁? 『超限戦』における新しい戦争論 第三章 香港国家安全維持法は香港への軍事弾圧 香港弾圧法としての「香港国家安全維持法」 チベット弾圧や天安門と同じことが香港でも起こる 香港の次は「台湾」だ! 第四章 変わらぬ中国の覇権主義 覇権国家アメリカの始まりと終わり 覇権国家を目指す「中華・習近平王朝」の本質 第五章 沖縄に迫る中国の脅威 中国は沖縄における日本の主権を認めていない 沖縄独立論の危険性 デニー知事の危険な言動 第六章 インドとの連帯を深めよ インド、パキスタンにおけるカシミール危機 クルブーシャン・ジャドハブ事件 今こそ、自由インド太平洋戦略の復活を 中国と対決しつつあるインドとの連帯を 日本が目指すべき国際関係 第七章 コロナ後の社会と日本 なぜ中国がWHOをはじめとする国際機関を掌握したか 国連ガリ事務総長の追放 日本は今後、国際機関とどう向き合うべきか 第八章 習近平主席「国賓待遇」招致を阻止せよ 習近平の「国賓待遇」招致は日本国の歴史に泥を塗る行為だ 中国における「国内植民地」の悲惨な現状 習近平国賓来日が「白紙」に戻った? 第九章 日本が目指すべき道 安易な「改革」ではなく 過去の日本の美点を復興せよ 中国にコロナウイルス感染とその犠牲に対する責任を問え 日本が進むべき「王道」 おわりに 香港国家安全維持法の施行を受けて チベットを滅ぼした「一七条協定」とほぼ同じ性質のもの 最初から条約を守る気がなかった中国 法律に隠された「最悪の内政干渉」 今の日本に必要なのは「言葉」ではなく「圧力」だ 付録 チベットは中国共産党に勝利する 近代化に立ち遅れたチベット 中国の侵略とインド・中国の対立 チベットゲリラの悲劇 亡命チベット人社会の発展と新たな問題点 中国の核兵器よりもはるかに強い法王の精神的権威
1540 円 (税込 / 送料別)
文化人類学者が読み解く『慰安所日記』朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実
本当に「強制連行」「性奴隷」はあったのか!? 「悪魔の証明」といわれた難問に終止符を打つ 第一級史料から紐解いた著者渾身の書き下ろし! 韓国で刊行された話題の書『日本軍慰安所管理人の日記』 の原典にあたり、その記述と内容を精査。 国家基本問題研究所 第五回「国基研日本研究 特別賞」受賞作 崔 吉城(チェ キルソン) 著 2017.11.29 発行 ISBN 978-4-8024-0043-5 C0021 四六並製 224ページ 内容紹介 この日記は、戦地の「慰安所」で「帳場人」として勤めた人のものであり、いわゆる従軍慰安婦問題を理解する上で、最も価値あるものである(「帳場」とは、商店や旅館・料理店などで帳簿付けや勘定などをするところ)。日韓における慰安婦問題が解決した時には、このような資料は全く価値を持たないのかもしれないが、それでもこの日記は、少なくとも日本植民地時代の朝鮮人の生活史を知る上で貴重なものであり、戦後の歴史観のバイアスがかかっていない一次資料として、大変に貴重なものだと思っている。 この日記の現在の所蔵者は、今日のような日韓関係を懸念して、この日記の公開を控えたり、宝物のように一瞬だけ見せたりしている。だが、日記を書いた人の本意を読みとろうとすればするほど、この日記が、資料として公開されることを考えて書かれたように思えてくる。だからこそ、この日記を読み解くという作業も、あながち日記を書いた人に無礼なことではないのではないだろうかと考えている。 日記は万年筆で書かれており、そのインクが濃くなったり薄くなったりしていることから、彼が、毎日日記を書いたのか、二、三日まとめて書いたのかがわかる。日記の言語は、ハングルと、日本語の漢字や平仮名、片仮名まじりで書かれている。 日本の植民地教育を受けたとはいえ、彼の日本語の使い方は、私が使う日本語と似ている。つまり、濁音や長音など、私と同じように間違っていることが多いのである。その意味でも、私のような立場の者が翻訳しやすいのではないかと思った。 日本は、戦争と植民地化によってアジアに大きな損害を与えたとされ、その責任が、国内外でたびたび問われている。そうした、戦争の負の遺産は、戦後の国際関係にも大きく影響を及ぼしている。戦争や植民地化が終戦によって終わっても、それはその後も負の遺産、いわゆる歴史認識の問題として残り、現在にまで関与し続けている。特に日韓関係においては、それが顕著である。しかも、そうした「悪い状況」を、反韓・嫌韓として売り物にする者が多い。こうした様々な負の遺産の中でも特に、日本の将兵が慰安所を利用した事実、慰安所や慰安婦の問題が、不和の根元になっている。 私は、朝鮮戦争での体験に基づいて、戦争と性に関していくつかの論文を書いたり、講演・講義をしたりしている。それらは戦争中の、特に交戦中の兵隊の性の問題に関するテーマという点では、本書とも共通する。例えば、『恋愛と性愛』(早稲田大学出版部、二〇〇二年)で「韓国における処女性と貞操観」として発表したのをもとにした論文が、比較家族史学会の学会誌に「韓国における性と政治」として掲載されており、『アジア社会文化研究』二号には「朝鮮戦争における国連軍の性暴行と売春」(広島大学大学院国際協力研究科、二〇〇一年)が掲載された。また、『韓国の米軍慰安婦はなぜ生まれたのか』(ハート出版、二〇一四年)という著書もあり、本書は、それらの研究と対になるものである。 目 次 -- はじめに 序章 「慰安婦問題」とは何か 慰安婦と烈女 元慰安婦たちの証言 第一章 慰安所日記の概要 慰安所日記の「発見」 シンガポールでの現地調査 朴氏の移動経路 戦地アキャブからラングーンへ 不安定な生活 ビルマからシンガポールへ 偕行社タクシー部での勤務 慰安所と工場の兼務 朝鮮への帰郷 第二章 慰安婦たちはなぜ死んだのか 戦死か事故死か 愛する家族の死 第三章 慰安所日記を読み解く 他者の日記を読むということ 現地での華やかな暮らし ふるさと朝鮮を遠く離れて 戦時下の日常生活 慰安所日記と慰安婦の証言 日記はどのようにして書かれたのか 慰安業という「仕事」 遊郭というシステム 慰安婦たちの衛生管理 慰安所をめぐるトラブル 慰安婦の休業と廃業 預貯金と送金 現地の様々な商売 第四章 軍政と慰安所 兵站と慰安所 皇軍の戦況と戦果 軍服を着た性奴隷? 便乗 軍需工場での激務 故郷への帰国 第五章 慰安所日記から見えてくるもの 「強制連行」は本当にあったのか 贅沢な戦争 日本の聖戦と植民地教育 帝国臣民という意識 朝鮮語と日本語 韓国人と性倫理 「強制連行」という神話 慰安所勤務と戦犯容疑 日中戦争における「慰安室」 慰安所日記を読んで 終章 韓国は慰安婦問題を政治的なカードにすべきではない 参考文献
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真実を語り投獄された著者の証言反日国家の野望・光州事件
光州事件は民主化運動か?北朝鮮が仕組んだ暴動なのか? “仰天の民主革命” 光州事件の虚妄を暴く! 韓国の歪な言論空間は、北朝鮮の謀略によるものだった! 光州市民団体、韓国系キリスト教団体、正義連(挺対協)など、 日本の左翼系団体と連帯するこれらの組織は、ほぼ北朝鮮のスパイ! 100件を超える訴訟、賠償・暴力など度重なる弾圧。 さらには、「5.18光州事件の真相を歪曲した書籍を出版・配布した」 として韓国最高裁より多額の罰金と懲役刑を言い渡され、現在収監中の著者。 元韓国陸軍大佐、システム工学博士にして憂国の士、 反共の先鋒が命がけで暴く「北朝鮮による韓国赤化計画」! 近韓国現代史最大の事件である「光州事件」を 勢力拡大の足掛かりとみなす北朝鮮と共闘する政治勢力がいる。 この事件は彼らにとって金城鉄壁(非常に堅固な城壁) に囲まれた聖域であり、誰一人そこに足を踏み入れようとしなかった。 筆者がそのパンドラの箱を開け、光州事件に北朝鮮が関わっていた 事実を突き止めたのである。 池 萬元 著 松木 國俊 監修 2023.03.07 発行 ISBN 978-4-8024-0145-6 C0031 四六並製 352ページ 本書について 五・一八光州事件は、韓国現代史最大の事件である。この事件をどのように定義するかによって国家のアイデンティティと運命が左右される。「民主化運動か、それとも北朝鮮が主導した暴動なのか」。好むと好まざるとにかかわらず、われわれ韓国人はあのハムレットのようにこの難しい選択を迫られているのだ。筆者は二〇〇二年から二十年間にわたり光州事件の真相を探究してきた。 光州事件において戒厳軍の指揮官であった全斗煥は一九九五年十二月に拘束され、同人に対する刑事裁判がソウル中央地方裁判所、ソウル高等裁判所、最高裁判所で行われた。筆者はこの裁判に関わる十八万頁に達する膨大な捜査資料や裁判資料を基に研究を重ねてきたが、これらの資料を研究目的で使用したり、光州事件に関する北朝鮮の記録を入手して分析を行ったのは筆者だけであると自負している。 光州事件を勢力拡大の足掛かりとみなす政治勢力がいる。この事件は彼らにとって金城鉄壁(非常に堅固な城壁)に囲まれた聖域であり、誰一人そこに足を踏み入れようとしなかった。筆者がそのパンドラの箱を開け、光州事件に北朝鮮が関わっていた事実を突き止めたのである。全羅南道の十七の市と郡に秘かに配備されていた四十四の武器庫がわずか四時間で空になり、刑務所が五回にわたって攻撃され、光州市を見るも無残なガレキの山に変えられる二千百発ものTNTを使用した強力な爆弾が道庁で作られていた。また、銃傷による死亡者百十七名のうち、八十八名は市民が盗んだ銃器によるものだった。これらは光州にとって不名誉な事実である。そこで、筆者はこれらのおぞましい行為が朝鮮人民軍の仕業であったことを明らかにしたのである。本来なら、筆者は光州の汚名をそそいだ恩人として感謝されてしかるべきであった。ところが、驚くべきことに筆者は光州最大の公敵となってしまったのだ。 光州の人々は、筆者に百件を超える裁判を起こしてきた。ソウル中央地方裁判所で五年間にわたって一審裁判が行われたが、その間に裁判長が四度も交代した。最後の裁判長は光州第一高等学校出身であったが、筆者に懲役二年の刑を言い渡した後、光州地方裁判所に栄転した。現在事件は二審で審理されており、ここでの判決が事実上筆者の運命を決することになる。被告人である筆者は五年間で数千枚にも達する答弁書を提出した。だが、裁判所で与えられた時間内に答弁書の内容全てを陳述することは不可能であり、やむを得ず提出済みの答弁書の内容を凝縮して一冊の本にまとめ、これを最後の審判台にのせることにした。有罪か、無罪かはまさにこの本にかかっていると言っても過言ではない。 先進国には陪審制がある。だが、大韓民国にはこの制度がない。ゆえに、本書を通じて大韓民国のすべての国民の皆さんに筆者の裁判の陪審員になって頂き、公明正大なご判断を仰ごうと思い立ったのである。裁判所に提出した答弁書を書籍化するのは古今東西を通じて本書が初めてだと思う。判事も陪審員も読む本書に嘘や誇張があってはならない。国家の運命がかかった光州事件関連裁判に皆さんが陪審員として参加され、筆者の主張に真摯に耳を傾けて公明正大なご判断を下されることを切に願っている。 ※本書は韓国で出版された池萬元著『5・18答弁書』(2021年、図書出版システム)を翻訳し、日本語版として刊行したものです。 目 次 -- 解説 松木國俊 光州事件(関連事件、事象含む)時系列まとめ 作成:松木國俊 本書について プロローグ 事件のプロフィール 事件のモンタージュ 事件の性格の変遷史 光州事件は盧泰愚の利権証書 金泳三のご機嫌取り 再び光州事件は金泳三の利権証書 便法と工作 歴史固めの独裁 第一章 事件はいかにして起こったか 十日間の時系列 光州事件の活動家の略歴 第二章 原告の神父たちは共産主義者 告訴人らの陳述は矛盾だらけ 判決内容に対する本格的な反論 本章の結論 第三章 光州に浸透した朝鮮人民軍 判決要旨 反論要旨 朝鮮人民軍介入は虚偽ではない 事件現場にいた人物と北朝鮮人との顔の符合 著者が示した四十二項目の状況証拠 「ホームレス・ダミョ」による科学的な画像分析 矛盾する被害者の状況陳述と光殊にかかる主張 本章の結論 第四章 映画『タクシー運転手』とスパイ・金砂福 著者のブログが誹謗中傷? ひたすら偏向した原審判決 映画『タクシー運転手』の封切日から金砂福の正体がわかるまでの経緯 著者の反論 本章の結論 第五章 偽装脱北者「張真晟」の正体 起訴内容 張真晟はどのような経緯で脱北したのか なぜ張真晟を偽装脱北者と断定できるのか 答弁の結論 本章の結論 第六章 著者が受けた集団暴行 「被害者」が「加害者」に 起訴事実の要旨 著者の反論 エピローグ 韓国の歴史歪曲処罰法を告発した『ニューヨーク・タイムズ』 光州は民主化の聖地なのか?
2200 円 (税込 / 送料別)
欧米列強が目論む「日本蚕食」 日本の先人たちはいかに戦ったのか白人侵略・最後の獲物は日本―なぜ征服されなかったのか・一気に読める500年通史
日本人必読の書 元寇/伴天連追放 鎖国/薩英/馬関戦争 日清/日露/世界大戦…… 白人の白人による白人のための、世界分捕り合戦。 大量虐殺、分断統治の戦争ドキュメント! 人種差別撤廃を提案した日本に欧米列強の包囲網! 大東亜戦争を戦った理由がここにある! 高校新科目「歴史総合」の副読本にも最適! 三谷 郁也 著 2021.11.12 発行 ISBN 978-4-8024-0129-6 C0021 四六並製 338ページ 内容紹介 ヴィルヘルム一世の容態が急変したのが翌年(1888年)の三月八日、宰相のビスマルクを病室に呼んで軍拡法案について話し合ったあとであった。 翌日、虫の息となった皇帝が今際の言葉を掛けたのは皇后でも皇女でもなく、知らせを聞いて駆け付けたビスマルクであった。 「息子のことだが……」父帝は涙を流して家臣に縋(すが)った。 「助かることはあるまい。帝位はすぐ孫に移る。まだ二十九歳の若造だ。至らぬ点も多かろうが後ろ盾となって支えてやってくれ」 ――あの馬鹿が帝位に就けば、ヨーロッパ全土は火の海となってドイツは滅びる。 そう見ているビスマルクは、皇帝の願いに沈黙するほかなかった。 癇が強く、激昂すると相手構わず口汚く罵る皇孫は、国内外で極めて評判が悪い。 ヒステリックにまくし立てる甲高い声は周囲の者をも不快にさせ、両親にすら疎まれていた。 ビスマルクが危惧したのはその性格だけではない。皇孫は軍事に異常なまでに関心を示す。 当時ヨーロッパの国々は領土と資源をめぐって激しく対立し、一触即発の状態にあった。 皇孫が帝位に就くことは、狂人に刃物を渡すに等しいと危ぶんだのである。 このあとヴィルヘルム一世は昏睡状態に陥り、同日逝去した。 享年九十一歳であった。 声を失くした皇太子が「フリードリヒ三世」と改称して帝位を継いだが、執務を行える状態ではない。 病に倒れる前の皇位継承者にふさわしい風貌は完全に失われていた。 皮膚が枯れ、脂肪が失せた顔は髑髏のように変貌し、鼻と喉元からチューブを通した哀れな姿を見て、家臣団は顔を伏せた。 父帝同様に温厚な人柄で、国民から「我らのフリッツ」と呼ばれた子帝は、議会主導による民主的な国家運営を目標とした。 その夢が断たれた子帝は、間もなく帝位を継ぐ長男が国策を誤り、四千九百万人のドイツ国民を災禍に巻き込むことを憂いながら六月十五日に世を去った。 在位九十九日であった。 これで帝位が長男に移った。 帝名は「ヴィルヘルム二世」となる。 こののちビスマルクの危惧は現実となる。 ヨーロッパという巨大な火薬庫に火を放ち、二度にわたる世界大戦を誘発させただけではない。 おのれの野望のために日本を戦火に巻き込み、ロシア帝国を崩壊させ、共産主義思想を世界中に拡散させる惨劇の主役が登場した瞬間であった。 目 次 -- 第一章 皇帝父子の死 第二章 切支丹追放 第三章 大量虐殺 第四章 日本蚕食 第五章 ビスマルク解任 第六章 翻弄される日本 第七章 引き金 第八章 炎上 第九章 戦火拡大 第十章 屠殺場 第十一章 ニコライ処刑 第十二章 同盟国崩壊 第十三章 日本包囲網
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アメリカ人が語る日本の歴史日本に迫る統一朝鮮の悪夢
日本人だけが気づいていない“戦争”の足音 日本人よ、あなたたちが守るべきは 憲法9条ではなく、この祖国ではないのか! 元アメリカ海兵隊の著者が警告する、朝鮮半島における 南北統一の悪夢と詳細な軍事シミュレーションで描く、 日本に迫りくる“新たな戦争”の危機! マックス・フォン・シュラー 著 2019.04.25 発行 ISBN 978-4-8024-0074-9 C0021 四六並製 224ページ 内容紹介 私はもうずいぶん長い間、日本に住んでいますが、これまで何度も憲法9条についての議論をしてきました。 本書では、軍隊の存在が戦争を引き起こすのではなく、逆に戦争を抑止するものであるということを論証しています。平和は軍事力によって保たれます。強力な軍隊を持つ国は攻撃されません。なぜなら、攻撃する側にとって、自殺行為になるからです。 さらに本書では、日本人は好戦的な民族ではないということを示しています。確かに徳川幕府とスペイン帝国の間で戦争が起きる可能性はありましたが、実際には起きませんでした。徳川幕府は、西洋諸国がやったようなアジア侵略には関わらず、鎖国を選びました。 大東亜戦争当時の日本と違い、徳川幕府は十分に国を守れる軍事力を持っていました。ですから、スペイン帝国が徳川幕府と戦って勝つことは不可能でした。一方、大東亜戦争の時は、国家が生存するには資源が必要であり、日本が存続するためには、世界に向かって勢力を拡大する必要がありました。 あの当時、もし日本がおとなしく米国に服従していたら、日本はどうなっていたでしょうか。日本の著名人の中には、戦争になったらすぐに降伏すればいい、と言う人たちがいます。しかし、そういう選択をした場合、日本は地獄と化すであろうということを私は本書で説明します。 さらに、近い将来起きる可能性の高い、日本に対する武力攻撃についても、本書のChapter9に書いています。これは、統一された北朝鮮と韓国が日本を攻撃するという戦争シミュレーションです。実際、韓国の左派は統一工作を急いでおり、数年以内に戦争が起きる可能性があります。 米軍の協力が得られない場合、この戦争はどのような様相を示すのでしょうか。そうしたことについて説明します。 なお、本書で私が示した「統一コリアによる日本侵略のシミュレーション」は、2018年夏の時点で想定された一つの可能性であり、2019年3月の時点で全くその通りのことが起きているわけではありません。しかしその後も、統一コリア誕生の可能性はむしろ高まってきており、そうした統一コリア誕生後に何が起きるかを考える上で、私のシミュレーションは大いに参考になるでしょう。 日本には軍隊が必要です。もう、国内で無駄な論争をするのは、やめるべき時がきているのです。 マックス・フォン・シュラー 目 次 -- Introduction はじめに Chapter 1 Japanese naivete about the world, and the reality of war 日本人は世界や戦争の現実について知らなさすぎる The need for a Japanese military 日本における軍隊の必要性 Chapter 2 Japanese are a non-aggressive race 日本人は好戦的な国民ではない Americans know nothing about Japan 日本のことを知らない米国人たち The propaganda that Japanese are brutal 「日本人は残虐」というプロパガンダ American Leftists want to turn Japan into their version of Utopia 日本にユートピアを作ろうとした左派米国人 Chapter 3 Why do wars happen? なぜ戦争は起きるのか? Wars start because someone desires it 戦争はいつも誰かの欲望から始まる The Russians were deceived by America まんまと騙されたロシア人 Chapter 4 America desired war with Great Britain just before WWII 第二次大戦の直前、米国は英国と戦争しようとしていた America and Great Britain were not always friendly 米英は友好国などではなかった Chapter 5 Why was Japan not colonized? なぜ日本は植民地にならなかったのか? The coming of Perry to Japan and the American Civil war ペリー来航と南北戦争 Chapter 6 The war that did not happen, the Tokugawa Shogunate attacks, defeats the Spanish Empire, annexes the Philippines 実現しなかった戦争、徳川幕府がスペインに勝利し、フィリピンを併合 A simulation of a war between Tokugawa Japan and Spain 日本vsスペインというシミュレーション The use of missionaries as an excuse for invasion 宣教師を利用した侵略 Americans only think of themselves 米国人は自分たちのことしか考えていない The first Sino-Japanese war and the Russo-Japanese war that surprised the world 世界を驚かせた日清・日露戦争 Chapter 7 What life would have been like if Japan had been colonized 日本が植民地になっていたら、どうなっていたか Looking at the colonial policy of Imperial Briton 英国のインド支配に見る植民地政策 The greed of Western capitalists 強欲な西洋の資本家たち The Japanese military fought bravely 日本軍は勇敢に戦った The cruelty of war 戦争とは残酷なもの Colonialism, crueler than war 戦争よりもさらに残酷な占領 Present day America is heading for Civil war 内戦が近づいている米国 Foreigners lie very easily 平気で嘘をつく外国人 For Americans, court cases are a form of cultural war 米国人にとって裁判は文化的な戦争である Chapter 8 Feminists destroy the US military’s combat capability フェミニストが米軍を弱体化させている Feminists are destroying America フェミニストが米国を崩壊させる The idealism and reality of female troops 女性兵士の理想と現実 The excessive promotion of minorities 過度にマイノリティを持ち上げる社会 Difficulties with women in the military 女性が軍隊に入ることの問題点 How political correctness is weakening the military 軍隊を弱体化させるポリティカル・コレクトネス Transgenderism and the military 軍隊とトランスジェンダー Feminists will be the cause of future combat deaths フェミニストが軍人たちの命を奪う Chapter 9 A simulation of war between Japan and a newly reunified Korea 日本と統一コリアの戦争シミュレーション The day a unified Korea attacks Japan 統一コリアが日本に攻めてくる日 An American female anti Japan President 米国に誕生する反日の女性大統領 The reality of unified Korea, and the wave of refugees 統一コリアの実態と押し寄せるコリア難民 The intensification of anti Japanese activity in unified Korea 激化する統一コリアの反日活動 Unified Korea invades Fukuoka 統一コリアによる福岡上陸作戦 The nullification of the Japanese/American alliance, the rise of Japanese patriotism 日米同盟の無効化と日本人の蜂起 American troops in Japan revolt against orders not to fight 在日米軍兵士たちの反乱 The creation of a Free Korea army in exile, and the end of the war 亡命革命軍の創設と戦争の終結 Chapter10 An explanation of the simulation of war between Japan and a newly reunified Korea 日本と統一コリアの戦争シミュレーションについての解説 We should learn from the tragedy of history 歴史の悲劇に学べ The Deep State that actually rules America 米国を裏で操るディープ・ステート Identity politics and Feminists アイデンティティ政治とフェミニスト South Koreans do not know history or reality 歴史の真実を知らない韓国人 The Kim family and the power brokers of North Korea 金一族と北朝鮮の権力者たち The lies and exaggerations of the anti Japan movement 嘘と誇張の反日活動 The Korean war and the escapees from the North 朝鮮戦争と脱北者 Could the internet destroy North Korea? インターネットが北朝鮮を滅ぼす? Moon Jae In, the most dangerous President 文在寅という最も危険な大統領 Who are Korean residents of Japan? 在日コリアンという存在 The nature of the fighting in Fukuoka city 福岡市付近での戦闘 The effects of Nodong missile attacks ノドンミサイルによる攻撃 Would the North Koreans use nuclear weapons? 北朝鮮は核兵器を使用するのか? The fighting ability of the Self Defense forces and lessons of the First World war 自衛隊の実戦能力と第一次大戦の教訓 The possibility of American military revolt 米軍兵士による反乱の可能性 The people of unified Korea would suffer the most 最も苦しむのは統一コリアの国民たち North Korean commandos and the Gwangju incident 北朝鮮工作員による光州事件 Unified Korea and China 統一コリアと中国 Who would benefit from war? 誰がこの戦争で得をするのか? Afterward おわりに
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カミカゼはなぜ世界で尊敬されるのか【普及版】世界が語る神風特別攻撃隊
特攻隊への畏怖と敬意を称した証言集 豊富な資料と、数々の証言によって、戦後封印された「カミカゼ」 の真実を解き明かし、世界に誇る「特攻」の真の意味を問う ハーバート・フーバー(米国第三十一代大統領)、ダグラス・マッカーサー(連合国軍最高司令官)、ハミルトン・フィッシュ(米国共和党上院議員・NY州知事)、ラダビノッド・パール(東京裁判判事)、スカルノ(インドネシア初代大統領)、スハルト(インドネシア第二大統領)、バー・モウ(ビルマ初代首相)、ネルソン・マンデラ(南アフリカ第九代大統領)、チャンドラ・ボース(インド国民会議派議長)、ビハリー・ボース(インド独立連盟の初代総裁)、ウィンストン・チャーチル(英国首相・保守党党首)、アーノルド・トインビー(英国の歴史学者)、ウィリアム・フラッド・ウエッブ(東京裁判裁判長)等、総勢150名以上の証言 吉本 貞昭 著 2022.07.22 発行 ISBN 978-4-8024-0140-1 C0021 新書版 336ページ 内容紹介 昭和十六(一九四一)年十二月八日に、大東亜戦争が勃発する数年前から世界的に戦闘機の性能がよくなったことで、その攻撃力が空母や戦艦にとって大きな脅威となっていた。このため、米海軍は、日本海軍の真珠湾攻撃を機に、戦艦や空母を守るための防空システムの開発に力を注いで「対空レーダー」と呼ばれる新兵器を開発した。 一方、日本海軍は昭和十九(一九四四)年六月十九日から実施される「マリアナ沖海戦」で、攻撃機の航続距離の長さを活かして、敵機の攻撃距離の範囲の外から、米空母機動部隊に攻撃をかける「アウトレンジ戦法」で戦おうとしていた。これに対して、スプルーアンス米海軍大将指揮下の第五八機動部隊は、空母レキシントンに設置した対空レーダーを使って、約二〇〇キロ前方から飛来してくる日本軍機を捉えると、零戦の能力をはるかに上回る能力を持った、最新鋭機のF6Fヘルキャット戦闘機部隊を出撃させて日本軍機を迎え撃ったのである。 これによって、空母からの発艦がやっとくらいの未熟なパイロットが乗った日本軍機は、自分たちよりも高い高度と背後から奇襲攻撃をかけてくる敵機から機体を右、左に滑らせて逃げ回るしかなかった。この敵機の攻撃をなんとかかわして、米空母機動部隊の上空までたどりついた日本軍機が次に襲われたのが、「VT信管(近接信管)」という起爆装置の付いた砲弾の嵐だった。 通常の砲弾には、発射すると自動的にタイマーが働いて爆発する「時限信管」が使われていたが、この砲弾は、電波の発信機と受信機の付いたVT信管から半径十五メートルの範囲で、ドーナッツ状に電波を発信しながら飛んでいき、敵機が近付くと、その反射音を受信し、自動的に信管が働いて爆発する仕掛けになっていた。これによって、この砲弾の命中率は、通常の砲弾と比較して、二十倍も跳ね上がったため日本軍機は、直接に砲弾が当たらなくても、爆発した砲弾の中に飛び込むことになるので、その爆風と破片で撃ち落とされたのである。 この戦いで、日本海軍の空母機動部隊(空母九隻)の内、空母三隻が沈没し、残る六隻も敵の潜水艦や敵機によって大きな被害を受け、艦載機の大半が失われて壊滅したが、米機動部隊は一〇〇機の艦載機を失っただけで終わった。連合艦隊は、アウトレンジ戦法が敵の対空レーダー、VT信管、F6Fヘルキャット戦闘機の前で完全に封じられたことで、ほとんど壊滅的な状態に追い込まれ、南太平洋の制海権を失った。これによって米軍には、単に物量の格差だけではなく、兵器の性能や戦法などの面で到底太刀打ちできないことがはっきりした。 これまでの日本軍の常識を超えた戦法を模索する着想や意見は、既にソロモン地域での苦戦の頃から胎動していたが、日本海軍首脳部では「必死必中」の特攻戦法を受容しなかったため、具体的な進展は見られなかった。だが、従来の「伝統的な戦法」(日本海軍では九十九%死を伴う「決死攻撃はつねにこれを行うけれども、はじめから生還の道のない攻撃法は、断じてこれをしりぞけてきた」)から「必死必中」の特攻戦法に転じたのは、こうした特殊な事情が背景にあったことを理解しておかなければならないだろう。 別言すれば、当時の日米航空戦力の格差から戦局は、「九死に一生」の大原則を踏み越えざるを得ない様相を呈していたと言えるからである。その第一の現れが、連合艦隊の主力である栗田艦隊の「レイテ湾なぐり込み」の作戦であった。 この栗田艦隊を空から掩護するために新たに第一航空艦隊司令官に就任した大西瀧次郎中将は昭和十九年十月十七日に、フィリピンに到着すると、寺岡謹平中将(元第一航空艦隊司令官)と懇談して特攻作戦の合意を得た。大西中将は十九日に、マバラカット基地を訪ねて二〇一空副長の玉井浅一中佐に体当たり攻撃の意図を示した。こうして海軍神風特別攻撃隊(通称、神風特攻隊)が二十日に、初めて編成されたのである。開戦以来、搭乗員の自発的行為によって体当たり攻撃が実施されたことはあったが、航空艦隊司令官の命令によって、伝統的な海軍の戦法に反した、特攻戦法が実施されるに至ったのは海軍史上において、これが初めてであった。 神風特攻隊の四隊(敷島隊・大和隊・朝日隊・山桜隊)は、翌日から二十四日まで出撃したが、天候不良のため敵を発見できずに帰投した。二十五日に、ようやく神風特攻隊が第五一機動部隊の護衛空母群への体当たりに成功すると、米軍は、今後の戦闘に一抹の不安を感じるようになった。戦後、R・L・ウェアマイスター米海軍中尉が「神風は米艦隊の撃滅には成功しなかったが、多大の損害を与えた。在来の戦法ではとてもこんな成果を上げられなかったであろう」と述べているように、わずか十数機の神風特攻隊が同日に、護衛空母群を攻撃した栗田艦隊(戦艦大和以下、数十隻)と同じ戦果をあげたことで、「この果敢な神風特別攻撃隊の攻撃を目撃した米軍の将兵のほとんど全部がその凄まじい状況にのまれて、しばしその場に釘付けにされた」からである。 このときから神風特攻隊は、「マッカーサー元帥、ニミッツ元帥、ハルゼイ海軍大将をはじめとして、アメリカ全太平洋艦隊の将兵を悩ましつづけ、米軍の頭痛の種になっていった」のであるが、特攻が終戦の日まで休むことなく、続けられたのは、「この一命にかえて、美しい故国、愛する父母、兄弟を救うことができるのは、自分だ、と信ずる若者たちが跡を断たなかったからである」 戦後、欧米諸国で出版された特攻に関する書物を見ると、特攻隊員の精神と行為の中に、キリスト教の教え(「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない」ヨハネ伝第十五章十三節)と同じ価値観を見出して賞賛の言葉を惜しまない者がいるのである。 例えば、「カミカゼ特攻隊はたしかに大きな損害を米軍に与えた。そしてカミカゼのパイロットたちが、勇敢な人たちであったことは疑いがない。そしてアメリカ兵が“カミカゼ”を恐れ、怖がったことは否定できない。実際、パニックが起こりかけていた」と、当時の米軍の被害状況を伝えた、UP通信(現UPI)の従軍記者だったアルバート・カフが述べ、またフランスの作家・文化大臣のアンドレ・マルローが「日本は太平洋戦争で敗れはしたが、そのかわり何ものにもかえ難いものを得た。それは、世界のどんな国も真似のできない特別攻撃隊である。……私は、祖国と家族を想う一念から恐怖も生への執着もすべて乗り越えて、いさぎよく敵艦に体当たりした特別攻撃隊員の中に、男の崇高な美学を見るのである」と語ったように、かつて敵だった外国人の方が神風特攻隊の戦果や自己犠牲に対して、高い評価を与えているのである。 にもかかわらず、戦後の日本では、戦時中に行われた特攻には前例がなかったことから「特攻を最大の罪悪のひとつと見立てて、絶対服従を強要する上司の命令のために、いやいやながら死んでいった若い将兵たち」という誤った見方が生まれ、この特攻の真実を、同じ日本人が封印して特攻を批判したり、彼らを憐れんだりする風潮があったことは実に残念なことである。 戦後の日本人は、戦後の日本の平和が当時の青年たちの思いを礎にして築かれているにもかかわらず、ただ「遠い昔にあった悲劇的な戦争」くらいにしか思わなくなっているが、前出の大西中将が新聞記者に対して「ここで、青年が起たなければ、日本は滅びるだろう。青年たちが国難に殉じて、いかに戦ったということを歴史が記憶している限り、日本と日本民族は滅びることはない」と語ったように、大東亜戦争の世界史的意義や神風特攻隊の真実を自信と誇りを持って、子孫に語り伝えていかなければならないのである。 ※本書は平成二十四年七月刊『世界が語る神風特別攻撃隊』リサイズした普及版です。 目 次 -- 普及版に寄せて はじめに 第一部 封印された「カミカゼ」の真実 第一章 米国の対日占領政策と特攻批判 第二章 神風特別攻撃隊はなぜ誕生したのか 第三章 特攻作戦の開始 第四章 人間爆弾「桜花」が日本を救う 第五章 神風特別攻撃隊の最期 第二部 世界が語る「カミカゼ」の真実 第一章 封印された「カミカゼ」の戦果 第二章 「カミカゼ」は統率の外道なのか 第三章 「カミカゼ」はなぜ世界で尊敬されるのか 第四章 神風特別攻撃隊員の遺書と書簡 第五章 大西中将の自決と遺書 おわりに 参考文献
1320 円 (税込 / 送料別)
マスコミが報道しない中国の世界戦略日本が危ない!一帯一路の罠
「一帯一路は末路だ」世界は逃げ出している… なぜ日本は見抜けない? 長年、国際政治を見てきた重鎮が、 緻密な現地取材と洞察力で警鐘を鳴らす 中国のトンデモ事業の実態! 『世界の工場』、『世界の市場』だった中国は、 やがて『世界のゴミ箱』になる! 宮崎 正弘 著 2019.01.13 発行 ISBN 978-4-8024-0073-2 C0031 四六並製 248ページ 内容紹介 筆者は多くの現場を見てきた。陳腐な表現だが、見ると聞くでは大違いである。最初は中国全33省すべてを回り、長距離バスに揺られて奥地、それこそロシア国境の満洲里、黒河からベトナム国境、ラオス国境奥地にも足を延ばした。次にASEAN10カ国と加盟申請中の東ティモール。そしてインド経済圏の7カ国(ブータン、モルディブも含む)、同時にロシアならびに旧ソ連衛星圏だった東欧とモンゴルなど合計30カ国。合わせると48カ国になるが、これら全てを回るのに10数年を要した。実際に現場に立って目撃したので、自信を持って読者に報告ができる。 いったい習近平の唱える「一帯一路」とは何だったのか。 かの鄭和艦隊(世界中を航海してデモンストレーション効果だけで終わり、その後、明は鎖国)の二の舞を演じて、「中国の威光」を瞬間的に見せつけ、やがて虹のように消滅するだけなのか。 たしかに蜃気楼を見た。けれども同時に「はい、さようなら」という結果が透けて見えてきたのではないのか。一帯一路は「世界中にゴーストタウンを輸出した」と後世の歴史家は総括することになりそうである。 この人類はじまって以来の壮大な「快挙」(愚挙)は近いうちに海の藻屑となるだろう。 目 次 -- プロローグ 蜃気楼だった一帯一路の夢 貿易戦争は「始まり」に過ぎない 宣戦布告はすでになされた 中国は世界で四面楚歌 西側のアキレス腱を衝け 第1章 傲慢チャイナの暴走は続く アフリカに3年間で7兆円弱? 国連の檜舞台でも中国の影は薄くなった。 パナマ運河のすぐ北に米国の安全保障を脅かす運河を造成するって本当か? 習近平の「一帯一路連敗」 第2章 トランプのチャイナ・バッシング GAFAが米国経済の難題だ 対中政策を変更する 断乎、台湾の民主主義を支持する だから関税戦争は始まりに過ぎなかった 米国企業の多くは中国撤退を考慮 アメリカ経済は順風満帆なのか ロシアという撹乱要素 2024年には初の女性大統領が誕生か 第3章 アジアに拡がる反中運動 中国と癒着した腐敗政権が転んだ オランウータンの保護島で考えた 中国とパキスタンの「友誼」関係は変化。緊張状況にある まさか「反中国ドミノ」がアジアでおこるとは! フィリピンも親中姿勢が揺らぐ トランプは韓国を見限った 米議会に強固な台湾擁護法案が提出され、北京は大あわて 東ティモールはジャイカの支援でインフラ整備中、隙間をぬって中国が大々的に進出 日本がカネを出し、中国が工事を請け負う 孤立するミャンマーに入り込んだ中国 第4章 世界各地で中国批判の大合唱 ギリシアのピレウス港の次はイタリアのトリエステ港だ バルカン半島は火薬庫 EU本部で考えたこと 欧州各国にも反中の風 スペイン、オランダ、そしてポルトガルは中国の投資に前向き 米国議会、2022年の北京五輪の開催を見直せとIOCに勧告 作戦がまずいと戦いに敗れる アフリカへ 国内で貧乏な中国人が生活に苦しんでいるのに? 中東へも 産油国からの輸入ルートは確保されたのか アジスアベバ─ジブチ間の電化鉄道も怪しくなってきた 第5章 中国国内は矛盾の連続爆発 インターポール総裁・孟宏偉事件は「第2の王立軍」 有名人からは脱税容疑で献金を急がせ、民間企業からも税金を搾り取ろう 「行方不明事件」は枚挙に暇がない ウイグル人は100万人が行方不明 中国の「バブル紳士」たちの運命 宗教の爆発も始まる 中国最大の橋梁「港珠澳大橋」は開通したことになった 言語、偽札、報道統制と難題だらけ 第6章 日本はどうするのか? 安倍首相訪中の「競合から協調へ」は日米同盟を亀裂させないか? 日本も中国の植民地入りするのか? 移民排斥の欧米、増加策の日本 「危機管理」の見本は、むしろ中国が示したのではないのか 中国撤退の決断 中国は巧妙な規制をかけ、外国勢の開発を義務づける。それは磁力か、魔力か? 事実を伝えず、相変わらず日本のメディアの唐変木 黒船ならぬ「紅船」がやってきた。 したたかさはインドに学べ エピローグ だから一帯一路は末路 中国は「世界のゴミ箱」 日本は本当に自由なのか? 補遺 南太平洋でも対中国との戦いが始まった パプア・ニューギニアでAPEC、西側の対中「巻き返し」が本格化 ニュー・カレドニア住民は「独立」に反対票を投じた
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《支那事変》ある日本青年の戦争体験 GHQによって廃棄、隠蔽された幻の“名作”普及版【復刻版】一等兵戦死
日本人兵士が最前線を赤裸々に綴った真実の記録 昭和13年刊行の“直木賞候補”となった戦争ドキュメント! 戦後の日本人の記憶からは消されてしまった、 勇敢に闘う父祖たちの姿、美しき日本兵の心とは 昭和12年、中国・上海近郊の戦線で、一等兵たちの壮絶な戦いが始まる。 過酷な戦いの日々、つかの間の休息、そして、突然に訪れる戦友の死。 ──涙なくしては語れない、前線兵士たちの真実の姿がここにある。 僕は「戦友」という言葉が嫌いだった。 しかし戦線に立ってこの「戦友」という言葉の深さを知った。生命を一つに結び合わせて、友情以上の友情が僕たちには流れている。 たった一個、まったく一個のキャラメルを分け合ってしゃぶる他人と他人、一本の煙草を十人で喫う心、おのれの骨をたのむ心情は、決して軍歌の文句の絵空ごとではない。 僕は戦場の教訓をありがたいと思っている。(本文より) 松村 益二 著 2022.12.06 発行 ISBN 978-4-8024-0147-0 C0021 新書版並製 248ページ 内容紹介 僕が支那事変のために応召したのは、昨年の夏だったが、戦いの期間は大へんみじかい。はずかしいくらいである。そしてその年の十一月に負傷して、各地の陸軍病院を転々として本年三月下旬、応召解除となり、最近再び応召したが、身体が悪いというので帰されてしまった。まったく、残念千万である。 ★ ここに収めたものは、戦線で書いたもの、陸軍病院で書いたもの、および応召解除後に書いたものの三つにわかれる。そしてこれらの散文の大部分は、「大阪毎日徳島版」「グラフィック」「文藝春秋現地報告」に発表、また詩の一部は「セルパン」「グラフィック」「文化学院新聞」などに掲載された。 ★ みじかい僕の戦争の体験である。立派なものの書けようはずがない。ただ、ほかのひとたちの描いたものと、多少味がちがっているところがあれば幸いである。十字火〔十字砲火〕の下の兵卒の姿がすこしでも描かれていたならば、よろこばしい。歩兵一等兵である著者には、一等兵のことだけしかわからない。 ★ これらの散文、詩を書くについて、中島大毎内国通信部副部長、西川同徳島支局長の御力添えは忘れられない。また「グラフィック」の越寿雄氏の熱心なおすすめがなければ、この本の三分の一は生まれなかったろう。厚く感謝の意を表する次第である。 ★ この本の原稿はバラバラのまま春秋社に送られた。僕の再度の応召のためである。したがって未発表の原稿など生のままで、めちゃめちゃな文章である。あれやこれやと筆を加えたいのだったがやむを得ない。──ただ、僕の支那事変の記念品としては、これはいいのかも知れないけれど。 昭和十三年十月三日夜 大阪毎日編集局にて 松村益二 目 次 -- 戦線の序章 上海の初夜 前線へ 燃え上がる敵意 敵意は益々熾んに 僕の参戦手帖から(1) 黒い一等兵 予言は取消し ただの世間ばなし 僕の参戦手帖から(2) 紅葉潟の友情 お母あさん子 戦友 親ごころ 一等兵戦死 戦場の点 馬の眼 突撃の心理 晴れた日 哀れな豚 塹壕について 茶 戦友の訣れ とうもろこしちゃ 松と雁 戦闘記 詩集戦線 支那海 黄浦江 閘北の墓標 市街戦の跡 戦線街道 戦場断片 野営 虫 戦線の土 戦後 陽だまりにて 敵屍 埋葬 攻撃準備 死馬 乾パンの歌 山羊のいる戦線にて 支那茶碗の哀愁 水牛の角 夕暮れ 上海戦線の余韻 花を惜しむ 紅茶の匂り めぐり合うこと めぐり合うこと(つづき) 戦死する兵士 花を抱いて 小輩来来 上海戦線の土 浄瑠璃どころ 戦線の土、故国の土 戦線と故国を結ぶもの ペンも栄光に輝け 戦線美味求真 失礼なる風景 支那兵はのんきなのか 日本兵士のこわいもの 命がけのユーモア 残虐精神病者 手柄立てずに死なれよか 兵士のさまざま うれし泣きの敵 戦線で祝う佳節 病院生活の話 故国の土に立つ ※本書は2018年に弊社より刊行された『[復刻版]一等兵戦死』を再編集し、普及版としたものです。
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英国人ジャーナリストが明かす東京裁判の虚妄【普及版】戦争犯罪国はアメリカだった!
生前、最も親しかった英国記者が語る。 これは、三島由紀夫からの伝言である。 GHQの呪縛から目覚めよ! 真のA級戦犯は東條英機でなく、 対日戦争を仕掛けたルーズベルト、チャーチル、スターリンである 三島由紀夫が自決の場を軍事法廷が開かれた市ヶ谷にした理由。 三島由紀夫と最も親しかった英国ジャーナリストによる日本人への覚醒を促す魂のメッセージ! ヘンリー・S・ストークス 著 藤田 裕行 訳 2020.11.25 発行 ISBN 978-4-8024-0108-1 C0021 新書版 304ページ 今年は、市ヶ谷で極東国際軍事法廷、いわゆる東京裁判が行われてから75年目の節目に当たる。 私は日本国民が、東京裁判の虚妄に目覚め、史実と正義の声を上げてくれることに、期待している。 日本人が、そう思わないことには、日本の名誉が回復されることは無い。 - ヘンリー・スコット・ストークス 内容紹介 この本をまとめさせたのは、三島由紀夫だった。いや、三島がこの本を、私に書かせた。 あの夜、三島は私に詰問した。伊豆の下田で三島と晩餐を楽しんだ後のことだった。 三島は、なぜ、黒船を忌み嫌ったのか。あの日から、その問いは私の心の中で、響いていた。 三島が市ヶ谷で自決した。そのことを本に書こうとした時に、私は不思議な体験をした。まるで、私と別な何者かが、私に代わって本を書いているかのような体験だった。 十年近く前から、私は「黒船」をテーマに本を書こうと試みてきた。しかし、外国特派員協会の一室で原稿を書いていると、そこに三島が現れ、いろいろと訴えてくる。そのためというわけではないが、まだ「黒船」は、完成していない。 しかし本書は、その一〇年がかりの「黒船」の探求の、ひとつの全体像を期せずして描く作業となった。 三島は、自衛隊の市ヶ谷駐屯地で自決した。憲法改正を訴え、自衛隊をアメリカの「傭兵」でなく名誉ある天皇の軍隊とすることを、命と引き換えに訴えた。そこは、東京裁判が行われた場所でもあった。それは、偶然だったのか。 三島は、稀代の小説家だった。自分の自決すら一編の小説のように、手の込んだシナリオを描いた。三島はあえて市ヶ谷を、東京裁判の法廷の場所を、「散華」の地に選んだのだった。占領の呪縛を解かんと「自爆攻撃」した。三島が守ろうとしたのは、日本の「国体」だった。「三種の神器」だった。「建軍の本義」だった。君民一体・天皇国の日本だった。 ここ数年、私は多くの著書を出版した。一〇万部を超えるベストセラーとなった『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』など一連の著作の背後に、私は三島からの霊言があったと思う。 いまも、三島由紀夫は生きている。まるで小説のような「市ヶ谷事件」を起こして自決したが、その魂はいまも息づいて、二十一世紀の日本に留まっている。その思いを受け止めて、私は本書をまとめた。これは、下田の夜の三島の「黒船」に対する思いを、半世紀近くの時を経て、私なりに感じ取った集大成と言ってもいい。 日本は、大東亜戦争の開戦まで、ずっと平和を望んできた。その日本に脅威を与えたのが、白人キリスト教徒の侵略だった。『マニフェスト・デスティニー(明白なる使命)』を掲げ、有色人種を大虐殺してきた。その脅威を現実に目にした時に、日本は鎖国政策をとった。国防のためだった。日清戦争、日露戦争、満洲事変、支那事変も全て、日本の権益や居留民、また日本そのものを守るためだった。大東亜戦争も同様だった。仕掛けたのはアメリカ。日本は追い詰められて、自衛のために戦争をするしか方途がなかった。「座して死を待つ」ことはできなかったのだ。 日本が大東亜戦争でアジア諸国に進攻すると、アジアの民は歓喜した。数百年にわたって欧米列強の軍隊に虐殺され、植民地支配されてきた。その白魔を駆逐したのが皇軍だった。アジア諸民族は、皇軍に協力して、民族自決、独立のために戦った。 日本軍が残虐行為を行ったとか、大虐殺をしたとか、婦女子を凌辱したなど、でたらめである。皇軍は、天皇の名誉を犯すことがないように、国際法を遵守して戦った。国際法をまったく無視して大虐殺を実行したのは、アメリカだ。戦争犯罪を問題にするなら、犯罪国家はアメリカであって日本ではない。 アメリカの戦闘に於ける国際法違反をさらにドラマチックな芝居にしたのが、東京裁判だった。東京裁判が不当なものだったことは、東京裁判の判事も、当時のアメリカの政治、軍事の指導者から世界の知識人までが認めている。東京裁判そのものが、国際法違反の復讐でしかなかった。 しかし、占領軍がWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)によって、日本が戦争犯罪国家であると、日本人を洗脳した。さらに、メディアに一切の批判をさせないように、戦前よりはるかに厳しい言論統制を行った。こうした占領政策によって、日本のメディアも国民も、まるで日本が戦争犯罪をしたかのように、思い込まされている。 真実は正反対だ。世界を侵略してきたのは欧米列強で、世界中で大虐殺を実行してきた。いわば、「最後の砦」として残されていたのが日本だった。日本が自衛戦に打って出たのは、国際法に照らしてもまったく正当な行為である。 戦後七十年を過ぎた。日本の最大の問題は、日本人がアメリカによる洗脳を自覚することができないことだ。「日本は戦争犯罪をした」とか、「侵略戦争を起こした犯罪国家だ」などというまったくの虚偽を、真実であると思い込んでいる。 日本人は、この無明から覚醒せねばならない。日本人は立派な民族である。日本は、戦争犯罪国家などではない。その誇りを取り戻し、いわれなき日本人の父祖に対する名誉毀損を打破することだ。 三島由紀夫は、それを魂から訴えようとして、東京裁判が行われたその場所で、自決をしたのだ。いま私は、そのことを三島からの霊言によって、まざまざと知ることになった。 本書は、それを日本国民に訴えるためにまとめたものである。令和二年十一月二十五日は、あの「市ヶ谷事件」からちょうど半世紀。この節目に、本書の普及版が刊行される意義を読者と共にかみしめたい。 ヘンリー・スコット=ストークス 目 次 -- 普及版刊行に寄せて 藤田 裕行(国際ジャーナリスト) 序章 東京裁判こそ戦争犯罪だった 第一章 極東国際軍事裁判研究プロジェクト 講演『東京裁判の虚妄とジャーナリズム』 第二章 三島由紀夫の『市ヶ谷事件』 なぜ三島由紀夫はあのような事件を起こしたのか? 事件当日 第三章 アメリカによる洗脳 なぜか戦勝国の正義をプロパガンダする日本 洗脳されたことに気づかない日本のメディアと国民 「A級戦犯」という表記は誤りである 「A級戦犯」が祀られる靖国神社を参拝してはいけない? 民意に反して、軍部が戦争に国民を引きずりこんだ? 日本は、侵略戦争を起こし、アジアの人々と戦った? 日本軍は、アジア諸地域、太平洋戦域で多くの民間人を犠牲にした? 日本軍は、沖縄の人々を見捨て、犠牲にした? 東京大空襲や広島・長崎への原爆投下は、日本が過ちを犯したから? WGIPの洗脳を解くには 第四章 イエズス会の独善的な日本布教 神がモーゼに与えた神託 狂信的な布教をしないクリスチャン アメリカのテレビ福音伝道師 イエズス会は、権力を利用して布教した 権力者に媚びるキリスト教宣教師たち フロイスの『日本史』で読むイエズス会の姿 秀吉の庇護を受けるイエズス会 北政所まで利用するイエズス会 イエズス会の独善的布教に激昂した秀吉 人身売買をしていたキリスト教徒たち 天正少年使節団による悲しい報告 第五章 白人キリスト教徒による世界侵略と有色人大虐殺 共栄をめざした日本の海外進出 農耕民族的な日本人と狩猟民族的な白人キリスト教徒 異教徒は、殲滅する教え キリスト教十字軍の誇り ポルトガルとスペインによる世界侵略 マゼランは、なぜ殺されたのか 「黒い伝説」と呼ばれるもの 帝国を築く礎となった海賊たち 清教徒の「マニフェスト・デスティニー」 鎖国はキリスト教徒の横暴を阻止するためだった 第六章 「レイプ・オブ・江戸」と明治維新 「黒船」来襲が象徴した侵略と虐殺 三島が黒船を嫌悪した理由 平和な日本に突如として現れた「外夷」 黒船来航に動揺する幕府と朝廷 日本に迫る大国ロシアの脅威 激震する安政の日本 孝明天皇の「攘夷」の意志 第七章 白人支配の世界で独立主権を貫いた日本 白人列強の軍事的脅威 『錦の御旗』の権威 熊本に「神風連」を訪ねる 白人支配の世界で有色人種が独立を保つには 白人に唯一対抗できた日本 日本に迫る白人列強の脅威 天津条約と朝鮮半島の情勢 日清戦争と甲午改革 北の脅威、大陸の情勢 三国干渉という白人列強の侵略行為 第八章 民族平等の世界を目指した大東亜共栄圏 徳富蘇峰を叩きのめした三国干渉 大東亜会議は、世界初の『有色人サミット』だった 『大東亜戦争』という呼称を蘇らせよう 『大東亜会議』七十周年での私の演説 『レイス・ウォー』の驚愕の内容 日本はアジア諸国と戦争をしていない 第九章 連合国によって「創られた」裁判 東京裁判を受け入れた? 「違法裁判は無効」という当たり前のことが無視されている 裁判を勝手に開いても、無効だ! 検察官は、裁判官を務められない 法理に従う法廷ではなく行政処分をする役所だった 明確な『管轄権』がなかった東京裁判 『事後法』によって戦争犯罪人を作り出した 捕虜の不当な処刑は、国際法違反の戦争犯罪 『勝者の裁き』を明白にしたベンブルース・ブレイクニー少佐 ジョージ・ファーネスの思い出 文明に逆行する東京裁判を日本は絶対に認めてはならない いまだに占領の呪縛の下にある日本 第十章 東京裁判七〇年の虚妄を打ち破れ! 世界が認めていない東京裁判 英文「判決」は、七月にできあがっていた 「少数意見」は、黙殺された 『判決の日』──昭和二十三年十一月十二日 死刑判決は、どのように決まったか 「出来レース」の裁判 戦争責任を個人に帰した「死刑」判決 パール判事の『日本無罪』論を検証する 第十一章 大東亜戦争の真実 大虐殺をしてきたのは白人キリスト教徒の『列強』だった 満洲事変は、日本の侵略戦争ではない! 支那事変は、日本の侵略戦争ではない! 盧溝橋事件は、共産党が仕掛けた 『南京大虐殺』は通州での邦人大虐殺のカモフラージュ 大東亜戦争は日本にとっては自衛戦争だった 最終章 三島由紀夫はなぜ「市ヶ谷」で自決したのか!? 日本軍の侵攻を歓喜して迎えたアジアの植民地の人々 日本軍は、高貴な軍隊だった 語られないアメリカ軍の残虐行為 東京大空襲と『赤い吹雪』 アメリカ人には理解できなかった日本の徹底抗戦 『キャリー・オン』 東京裁判と原爆投下の正義 なぜ「国際法違反」の東京裁判を実行できたのか? 三島が「市ヶ谷」で表現したかったこと 三島由紀夫を動かした『英霊の声』 三島が「市ヶ谷」を選んだ理由 おわりに
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語り継ぎたい「20世紀の奇跡」インド独立への道日本がアジアを目覚めさせた
「ベンガル人」が明かす日本・インド・バングラデシュ感動秘史 タゴール、「中村屋」のボース、チャンドラ・ボース、パル判事、 岡倉天心、頭山満らの熱い交流で始まった近代アジアの夜明け。 ベンガル=現インド東部およびバングラデシュ全域 米中“新冷戦"時代を生きる脱・中国のヒントがここにある! プロビール・ビカシュ・シャーカー 著 2020.12.21 発行 ISBN 978-4-8024-0105-0 C0021 四六並製 232ページ 内容紹介 -- 二〇〇七年八月二二日、インド訪問中の安倍首相(当時)は、インド国会にて「二つの海の交わり」と題する演説を行った。在任中、安倍首相はさまざまな批判にさらされてきたが、バングラデシュ人として私は、この演説を、インド・バングラデシュと日本との関係について、日本の政治家がその歴史的意義を最も明確に、かつ格調高く語ってくれた言葉として、歴史にとどめておきたいと思う。 現在の西ベンガル州をはじめとするインド東部とバングラデシュを合わせた地域は、イギリス人によってベンガルと呼ばれるようになった。インド独立時にベンガルは宗教上の理由から二つの国に分かれてしまったが、民族的には同じベンガル人が住む地域である。 私はベンガルで生を受けた一人の人間として、安倍元首相がこの演説のなかで、偉大なるベンガル人、スワーミー・ヴィヴェーカーナンダやタゴール、パル判事らに触れてくれたことをうれしく思う。特に、おそらく現在多くの日本人が忘れてしまっている、ヴィヴェーカーナンダと岡倉天心の関係について述べてくれたことに感謝したい。 日本とベンガルの関係は、ヴィヴェーカーナンダ、タゴールと岡倉天心、ラス・ビハリ・ボースと頭山満、大東亜会議におけるスバス・チャンドラ・ボースと東條英機、東京裁判(極東国際軍事裁判)でのパル判事と下中弥三郎との交流という両国の偉大な人物のかかわりが、激動の時代のなかで、このアジアの歴史を切り開いた壮大なドラマとして展開されていった。私はこのことを今、一人のベンガル人としての立場から、日本の皆さまに語っていきたいと思う。 目次 -- はじめに 第一章 日本とベンガルの交流のはじまり 近代初期の交流 ヴィヴェーカーナンダと日本 岡倉天心のインド訪問 アジアは一つ 天心がインドの民族運動家に与えた影響 第二章 タゴールと岡倉天心 「現代のルネッサンス人」タゴール ベンガル・ルネッサンスに与えた天心の影響 タゴールのノーベル文学賞受賞と『ギータンジャリ』 タゴール来日と新たな日印関係の始まり タゴールが日本に遺したもの 第三章 ラス・ビハリ・ボースと日本 頭山満、ビハリ・ボース、そしてタゴール ビハリ・ボースと中村屋 相馬俊子との結婚 第四章 受け継がれる「独立」への意志 大東亜戦争開戦とインド独立連盟の結成 ビハリ・ボースからチャンドラ・ボースへ 第五章 チャンドラ・ボースとインド国民軍 日本を動かしたチャンドラ・ボース 大東亜会議で表明したインド独立への決意 大東亜そのものの大東亜戦争 インパール作戦の失敗とボースの死 第六章 「パル判決書」の歴史的意義 「正義の人」パル判事 なぜパル判事が東京裁判に加わることになったのか パル判決が暴いた東京裁判の欺瞞 その後のパル判事と日本 第七章 バングラデシュ小史 イギリス植民地のもとでのベンガル分割 インドからの分離とバングラデシュ独立 独立後も安定しない政局 シェイク・ハシナ政権がもたらした政治・経済的安定 特別対談 ペマ・ギャルポ×シャーカー バングラデシュ独立とチベット人 日本によるバングラデシュ支援 誇り高きベンガル人 岡倉天心とタゴールが交流した意義 「アジア主義」は正しかった 渋沢栄一とタゴール ガンディーとネルーが見たチャンドラ・ボース 日印の文化交流がインド独立に結びついた おわりに 主要参考引用文献
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「無償医療」「無料教育」「地上の楽園」の虚構囚われの楽園─脱北医師が見たありのままの北朝鮮
1960年代、日本のメディアと「進歩的文化人」が絶賛した 総数9万3千人の「北送事業」は、巨大な監獄への移動であった 息苦しい密告と監視、収賄の蔓延、人権の蹂躙、国家も国民も 100%嘘の社会、違反すれば即収容所行き……北朝鮮のリアルを描く。 金日成の死後、北朝鮮は9億ドルを投入し遺体を永久保存にした一方で、 人民は配給も断たれ、最大見積で300万人が餓死した──。 「心の故郷・日本」──北朝鮮の深刻な独裁の中で、 一時も忘れられなかった場所は日本だった。 パンチョッパリ 「半日本人野郎」──日本からの帰国者はこう呼ばれて蔑まれた。 思考停止する快感──自分の頭で考え、少しでも創意性を持って動けば批判を受ける。 「北朝鮮の人々の最も不幸なことは、自分たちが不幸だということを知らないこと」 イ・テギョン 著 川崎 孝雄 訳 荒木 和博 解説 2023.07.20 発行 ISBN 978-4-8024-0158-6 C0030 244ページ 内容紹介 -- 本書の著者・イ・テギョン氏は在日出身の脱北者であり、ここに書かれているのはその半生です。 私が本書を読んでまず感じたのは「日本」でした。朝鮮半島への玄関口下関で生まれ育ち、親とともに北朝鮮に渡ってからも著者やその家族の心には常に日本がありました。 一章と二章では日本時代の、ある意味牧歌的な時代が描かれています。そして帰還事業で北朝鮮に渡ってから五十六年後に著者は再び日本を訪れるのですが、その場面は本書の終わりに近い十二章に描かれています。どちらからも筆者の日本への思いがひしひしと伝わってきます。 お父さんが北朝鮮への帰還に断固として反対していれば著者の人生も大きく変わっていたでしょう。そのまま日本に残っていれば逆に「日本」を意識することはあまりなかったかも知れません。それは著者に限らず帰還事業で北朝鮮に渡った在日の多くも同様だったのではないでしょうか。 あらためて思うのですが、帰還事業が始まった当時、民団を中心として一部にそれを阻止しようとする動きがありました。当時は自民党から共産党まで、マスコミもこぞって帰還事業に賛成する中で、反対運動はおそらく「極右」とか「李承晩の手先」とか言われたのではないでしょうか。そして実際ほとんど成功しなかった訳ですが、もしこの運動で帰還事業が中止されていれば、今考えるとそれは大変な「人道的措置」であったと思います。もちろん死んだ子の年を数えるようなものなのですが。 援助をすればその一部でも苦しんでいる人に届くだろうというのは幻想、というより偽善です。結果的に援助はあの体制を延命させ、さらに人民に苦しみを強いることになる、本書に描かれた光景はそれを訴えています。 著者はKBS(韓国放送公社・日本のNHKに該当)の対北放送を聞き、様々な情報を得ました。そしてそれが一つの動機になって北朝鮮を脱出します。中国を縦断し、途中一緒に脱北した息子さんと別れてミャンマーに入り、そこで逮捕されて留置所、さらに刑務所に送られます。釈放され韓国に入国したのは二〇〇九年三月のことでした。 その後の記述では韓国の印象、そして韓国から「母国」日本に行った話が綴られますが、この内容もまた非常に興味深いものがあります。韓国の親北勢力が騒ぐ反日と、著者が日本を訪れたときの印象の違いは今の韓国における反日を考える上でも意味のあるものではないでしょうか。 本書は著者・イ・テギョン氏個人の半生の記録としても大変価値あるものだと思います。しかし、私たちはこれを「大変だったなあ」「北朝鮮の人たちは可哀想だなあ」というセンチメンタルな思いで終わらせてはならないのではないでしょうか。 書いたように在日の帰国者で軍に入隊し、医大に進学し、病院長まで務めたのはかなり成功した方だと言えるでしょう。その人の視点で見てきた北朝鮮は、私たちが北朝鮮に対するとき、重要な参考書となると思います。 結局あの体制が変わらない限り著者が見てきた北朝鮮が引き継がれ、第二、第三のイ・テギョンが苦難の人生を歩むことになるのではないでしょうか。そうしないために、読者の皆さんが本書から北朝鮮という国家の本質を知っていただくことを期待するものです。 荒木 和博(特定失踪者問題調査会代表・拓殖大学海外事情研究所教授) 目次 -- はじめに 第一章 在日コリアン二世 山口県下関市東大和町一丁目 下関朝鮮初中級学校 焼肉屋で成功した両親 「十対一」で懐柔された父 「帰国実現デモ」とあんこ餅 第二章 最後の自由 北送準備 船の汽笛 地獄行トボリスク号 第三章 話では「楽園」実際は「地獄」 「これウンチだ」 「おまえたち、これから苦労の始まりだ」 在日同胞と原住民 「臭い」との闘い 第四章 人民共和国公民になるまで 後進国生活に慣らされた私たち 成分洗濯 地方と平壌との配給の違い 配達されなかった手紙 不満をこらえることが共産主義 第五章 差別と監視 死んでも出られない政治犯収容所 マル反動 犯罪捜査用の頭髪と筆跡 監視された代償で労働党員になった 第六章 適者生存 板門店斧蛮行事件 P医科大学 「カラスはカラス同士」 第七章 北朝鮮の独裁体験 独裁者の死は人民の幸福 集団催眠と感情統制 人を陥れなければ自分が生きられない国 第八章 脱北医師が見た北朝鮮の医療の実態 「無償医療」の虚構 医療モラルの崩壊 「苦難の行軍」と餓死者 ユニセフ検閲員を煙に巻く外交政策 第九章 脱北決意 KBS社会教育放送 母の願い 二十六年間待った機会 第十章 自由を探して彷徨う二カ月間 鴨緑江を渡る 失敗は「死」だ 鎖骨を骨折 金日成の顔を踏みつける 教会で門前払いの日々 「悪徳ブローカー」アン・チャンス 新ルート開拓のモルモット 第十一章 ミャンマーでの日々 行先はミャンマー 手錠の重さ 私は亡命者であり、難民であり、帰還者だ 虫けらのような生活 ヤンゴンへ移送 ヤンゴン・インセイン刑務所 念願の韓国へ 第十二章 希望の地で 志を貫けば必ず成就する 韓国の親戚たち 私は韓国年齢一歳 妻と娘の脱北 五十六年ぶりの母国訪問 障害者の人権がない北朝鮮 文在寅は北朝鮮のスパイ? 脱北者強制送還事件 根性ある尹錫悦大統領 おわりに 解説 荒木和博
1650 円 (税込 / 送料別)
アジア・西欧諸国の指導者・識者たちの名言集【普及版】世界が語る大東亜戦争と東京裁判
東條英機元首相の孫娘 東條由布子氏推薦 「この本は、私の教科書」 私たちの先祖は、何を守り、何と戦い、何を勝ち取ったのか。 今こそ日本人が知るべき「我が国」の本当の歴史が、ここにある。 ハーバート・フーバー(米国第三十一代大統領)、ダグラス・マッカーサー(連合国軍最高司令官)、ハミルトン・フィッシュ(米国共和党上院議員・NY州知事)、ラダビノッド・パール(東京裁判判事)、スカルノ(インドネシア初代大統領)、スハルト(インドネシア第二大統領)、バー・モウ(ビルマ初代首相)、ネルソン・マンデラ(南アフリカ第九代大統領)、チャンドラ・ボース(インド国民会議派議長)、ビハリー・ボース(インド独立連盟の初代総裁)、ウィンストン・チャーチル(英国首相・保守党党首)、アーノルド・トインビー(英国の歴史学者)、ウィリアム・フラッド・ウエッブ(東京裁判裁判長)等、総勢150名以上の証言 吉本 貞昭 著 2022.07.22 発行 ISBN 978-4-8024-0139-5 C0021 新書版 296ページ 内容紹介 戦後の日本では、長い間、メディア、学者、政治家たちによって中国や韓国の視点に立った報道や歴史解釈ばかりが優位を占め、大東亜戦争を高く評価したアジア・西欧諸国の指導者や識者の言葉が無視されてきた。これでは、大東亜戦争で日本の果たした役割が抹殺され、英霊が犬死になってしまうことになるだろう。そもそも、大東亜戦争の遠因は、清国が一八四二年に、英国との「アヘン戦争」に敗れた後、嘉永六(一八五三)年六月に、神奈川の浦賀沖にペリー提督の率いる黒船が現れて日本に開国を迫ったことにある。 既に、日本以外のアジア、アフリカ、アメリカの各地は、十五世紀中頃から数百年もの間、西欧列強に植民地支配され、有色人種は奴隷貿易やアヘン貿易などで塗炭の苦しみをなめてきた。この黒船来航を契機に、西欧列強の植民地支配に危機感を抱いた薩長土肥を中心とする下級士族たちは、「明治維新」を断行して近代国家建設を成功させたのである。 そして、明治政府は、日本と隣接する朝鮮半島をロシアの脅威から守るために清国やロシアと戦って勝利を収めるのである。だが、それまで日本に対して好意的だったアメリカは、日本が日露戦争に勝利すると、アメリカと太平洋を挟んだ東アジアの地域に強力な軍隊を持った、日本という国家が出現したことで、次第に敵対的な態度をとるようになっていくのである。 昭和十四(一九三九)年九月一日、ドイツ軍によるポーランド侵攻を契機に、ヨーロッパでドイツと英仏間で戦争が始まると、ドイツとの戦争に苦戦していた英国のチャーチル首相は、ルーズベルト大統領にアメリカをヨーロッパ戦に参戦させることを約束させたが、当時のアメリカの外交には、建国以来の伝統的な孤立主義の影響で、ヨーロッパの問題に干渉しないことを謳った、「モンロー主義」という大原則があったことから、アメリカがヨーロッパ戦に参戦することは困難であった。 そこで、ルーズベルト大統領は、日露戦争以降から定められた「日米通商条約」を破棄して日本への戦略物資や石油の輸出を禁止することにした。もし、アメリカがドイツと軍事同盟を結んでいる日本と戦争状態になれば、集団安保の関係から自動的にドイツとも戦争状態になるからである。さらにルーズベルト大統領は、日本と交戦中の蒋介石に支援物資を送って敵対的態度をとった。この敵対的行為は、国際法の原則から見ても明らかに中立主義に対する違反であった。こうして、日本は昭和十六(一九四一)年十二月八日に、日本を戦争に追い込んだ、欧米列強に対して捨て身の一撃を与えるわけであるが、後に東京裁判でA級戦犯全員に対して無罪判決を言い渡した国際法学の権威、インド代表のパール判事も、その判決書の中で大東亜戦争の正当性や東京裁判の過ちを明らかにしている。 日本は昭和二十(一九四五)年八月十五日に、善戦も空しく、遂に降伏を余儀なくされたが、日本が戦時中、東南アジアの各地で結成した義勇軍は、日本の敗戦後、現地に残留した日本兵とともに、再び再植民地化を図るために侵攻してきた英仏蘭と戦って独立を達成し、これによって白人中心の世界史の流れは、大きく変わるのである。 日本民族は、有史以来の大戦争で、実に三一〇万人(戦死者二三〇万人、民間人八十万人)もの人命を失って文字通り死力を尽くして戦ったのである。これだけ多くの犠牲を払った大戦争だったのに、靖國神社の英霊を「犬死だ」とか「侵略戦争の犠牲者」だと言っていいはずがない。本書に収録されたアジア・西欧諸国の指導者や識者の名言を読めば分かるように、この約八十年の間に「大東亜戦争の真実」が次第に明らかになってきた。 イタリアの天文学者ガリレオが宗教裁判にかけられて、自説(地動説)の放棄を命じられても、自説を曲げなかったように、戦後の日本人も大東亜戦争の世界史的意義や東京裁判の正体を、これから生まれてくる子孫のために伝えていかなければならないのである。 ※本書は平成二十四年七月刊『世界が語る大東亜戦争と東京裁判』をリサイズした普及版です。 目 次 -- 普及版刊行に寄せて 本書刊行に寄せて はじめに 第一部 封印された日清・日露戦争と大東亜戦争 第一章 封印された日清・日露戦争の真実 一 西欧列強のアジア侵略に対抗した日本 二 日本はなぜ日清・日露戦争に突入したのか 第二章 封印された大東亜戦争の真実 一 日本はなぜ大東亜戦争に突入したのか 二 大東亜戦争とアジアの解放 三 世界史を転換させた大東亜戦争 第二部 世界の指導者と識者が語る大東亜戦争の真実 第三部 封印された東京裁判の正体 第一章 東京裁判はいかにして成立したのか 一 東京裁判はなぜ行われたのか 二 マッカーサーはなぜ東京裁判を批判したのか 第二章 東京裁判の正体とは何か 一 東京裁判にはどんな問題点があるのか 二 東京裁判では何が裁かれたのか 三 封印された連合国側の戦争犯罪 四 東京裁判の本当の目的とはなんだったのか 第四部 世界の指導者と識者が語る東京裁判の正体 おわりに 参考文献
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“共産主義”という怪物中国共産党─毛沢東から習近平まで・異形の党の正体に迫る
謀略・内紛の「過去」 虐殺・侵略の「現在」 膨張・破滅の「未来」 “共産主義”という怪物 なおも世界中を食い荒らそうと膨張し続ける その血塗られた歴史と野望とは─ 「中国4,000年」とよく言われるが、清国以前の中国は「国家」ではなく「天下」だった。 辛亥革命を経て「国家」になった中国は、二度の大戦の中で「共産主義」という怪物に飲み込まれ、いま、日本にとって「最大の脅威」となっている。 日本は今後どう対峙すべきか? 中国共産党の謎に迫る! 小滝 透 著 2023.04.06 発行 ISBN 978-4-8024-0153-1 C0031 四六並製 328ページ 序章 大英帝国がインドを経て清に至った時のこと、中国史上初めての状況が出現した。それは、延々と続いてきた中華帝国の伝統が清で途切れ、世界が天下でなくなったことである。 それまでの王朝は、国家ではなく天下であり、天朝朝貢冊封体制と呼ばれるシステムで周辺諸国を睥睨していた。それは文字通り、天命を受けて統治する王朝(天朝)が、周りの国々から朝貢を受け、それに対して冊封(官位と暦の授与)しながら天下を治める体制だった。それが易姓革命を経ながらも延々と続いてきたのがこの地の変わらぬ風景だった。 ところが、ここに異変が起こる。西欧列強、とりわけ大英帝国による侵攻が、この体制を根本的に変えたのだ。インドを席巻した大英帝国は阿片戦争、次いでアロー戦争の勝利を経て自由貿易を清朝に強要する。当初清朝は、西欧列強の侵攻を撫夷(夷狄をなつかせる)をもって懐柔しようと試みたが、ことここに至ってはもはや如何ともしがたかった。その結果、朝貢冊封体制は崩壊し、世界に君臨していた天朝も数ある国の一つとなり、近代国際関係のただ中に組み込まれた。 それを、国内的に追認したのが辛亥革命である。それは、「中華民国」の国号が明確に示している。この時、当地の支配は「天朝ではなく『国家』が担うもの」となり、その版図内の民衆は「国民」と呼ばれる存在へ移行してゆく。 それまでの天下には一人の国民もいなかった。そこにいたのは天子(天の子=皇帝)によって支配される天民と呼ばれる者だったが、彼らは二つの階級に分別され「漢字族」とも称すべき漢文を読め、漢語文化に親しんだ知識人や官僚と、それ以外の民衆に分けられた。一般に、前者が君子、後者が小人と呼ばれている者らである。この二者は厳格に峻別され、共にあることは一切なかった。ただ、この漢字族には、民族に関係なく誰でもが参加資格を持っており、かつてはこれが正式の中国人とされていた。 この概念はつい先ごろまで本邦の中国学会などにも残存し、中国文学の泰斗・吉川幸次郎は、学会の冒頭で「われわれ中国人は」とする挨拶からスピーチを始めたとの逸話がある。東夷である日本人も、中華文化に精通すると、中国人になれたのだ。 一方、この文化概念は、他民族への強い同化作用も及ぼした。長い中国史を見てみると、北方異民族に侵略され、その征服王朝が長く君臨していた時期もあったが、いつしか中華文明に啓蒙され、同化されてゆくのが常だった。この歴史観は長城外(関外)では通用せず、モンゴルもチベットもウイグルも中華文明に同化することはなく、またフロンティア諸民族が強大になり出すと逆朝貢が強要され、かつそうした諸民族も自らの文字を持ち、独自の文化文明を有することで中華世界から離脱していた。 だが、それでも何とか中華世界の面目は保っており、北狄の満洲族も清朝として君臨すると中華文明を採用し、その支配をなしている。 ところが、西欧は違っていた。彼らはいささかも中華文明に篭絡されず、却ってその文明を浸透させ、中国社会を欧化してゆく。これは中国史上初めての現象だった。 辛亥革命から始まる中国の近代史は、まさにこの欧化の中で進行してゆく。と同時に、それは列強諸国(西欧・ロシア・日本)に虫食いのように侵食され、半植民地になる屈辱の時代の到来だった。彼らが言う「百年の屈辱」が始まったのだ。今から述べる中国共産党は、この屈辱のただ中で誕生した。 では、その共産党の過去と現在、そして近未来につき、以下において語ってゆきたい。 目 次 -- 序章 近代中国は天下を止めて国家となった 第一章 中国共産党前史 清朝は五つの国を束ねる「同君連合国家」だった 太平天国と義和団の乱 西欧の侵攻──朝鮮朝と日本、そして清の対応 日清戦争は中国の変革を促した 日清戦争は、日本への模倣と憤怒を与えた 朝鮮朝も西欧に学べなかった 王冠は敗戦を生き延びられず 辛亥革命と軍閥割拠 国共合作と北伐と 上海クーデターから長征へ 北伐成る 第一章のまとめ 第二章 中華人民共和国 剣とペン 中国国盗り物語(一)──人民解放軍の幼児体験 中国国盗り物語(二)──人民解放軍は決戦を回避する 中国国盗り物語(三)──人民解放軍は軍閥の寄せ集め ゲマインデ(閉鎖共同体)と粛清と 毛沢東とは何者か(一)──革命の原点は農民暴動 毛沢東とは何者か(二)──知識人へのコンプレックス 毛沢東とは何者か(三)──人間不信と権力闘争 毛沢東の戦争戦略──持久戦論と遊撃戦論 胡適の「日本切腹、中国介錯論」 四つ巴の国際関係 米ソの中国介入と共産党の対米政策 日本の敗戦、撤退、そして占領体制 蒋介石の要請──旧日本陸軍の将官、台湾へ渡る その後の台湾 第二章のまとめ 第三章 毛の戦争、毛の内乱 中国の国の形(一)──中国は連邦制を採らなかった 中国の国の形(二)──統一中国への懸念 戦争と内乱と 朝鮮戦争(一)──毛沢東は対米戦に踏み切った 朝鮮戦争(二)──毛沢東は対外戦を内政改革に利用した 台湾海峡戦争 毛沢東の失政 中印戦争、そしてチベット蜂起 文化大革命(一)──毛沢東、奪権闘争を開始す 文化大革命(二)──逆ユートピアの終焉 ソビエトとの確執(一)──対ソ全面戦争の危機 ソビエトとの確執(二)──アメリカへの接近 第三章のまとめ 第四章 改革開放──人民中国第二革命 周恩来の死──第一次天安門事件 四人組の最後 最後にトウ小平が勝ち残った──文革の終焉 共産党独裁下の資本主義(改革開放) 香港に追い付け──経済特区、設立される 第二次天安門事件の虐殺 トウ小平の南巡講話 先富論の行き着く果て 人々は宗教にのめりこんだ トウ小平以後(一)──江沢民の抜擢 トウ小平以後(二)──資本家の入党 トウ小平以後(三)──胡錦涛、チベット自治区に赴任 トウ小平以後(四)──小康社会の実現失敗 第四章のまとめ 第五章 今、中国は 新中国は西欧の全面コピーで出来上がった 一帯一路(一)──中国は禁断の両生国家に踏み込んだ 一帯一路(二)──中国の領土観 一帯一路(三)──帝国の墓場、イスラム世界 一帯一路(四)──韜光養晦を怠った中国 帝国の衛星国(一)──北朝鮮の懸念 帝国の衛星国(二)──社会主義国家間の確執 中国の人民支配 中国の社会事情(一)──労働倫理の欠如 中国の社会事情(二)──格差社会、赤字拡大、解放軍の綱紀粛正 第五章のまとめ 第六章 中国の近未来 和平演変は起こらない 中央対地方の競合 人口動態と自然破壊 アメリカの気付き──冷戦は続いていた 文武の均衡を失った帝国 地政学に見る中国の終焉 コロナ禍 ロシアのウクライナ侵攻 中国の困惑──ウクライナ侵攻でヤルタ体制は崩壊する 日本の選択 第六章のまとめ 解説 「国家」としての中国近現代史──三浦小太郎 西欧列強の侵略がもたらした内的自己と外的自己の分裂 日清戦争から辛亥革命へ 毛沢東と共産党の現代史 毛沢東にとっての戦争と内政 トウ小平以後から現代まで──アキュート・アノミーの時代
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《支那事変》ある中国青年の戦争体験普及版【復刻版】敗走千里
100万部を超えるベストセラーとなった、 「知られざる」戦争ドキュメントの名著が、現代に甦る! 中国兵士が自ら語った、中国軍の腐敗と略奪の記録 GHQによって廃棄、隠蔽された幻の“問題作” “南京大虐殺”のカギを握る「便衣兵」とは何なのか。 南京市街にあったという「死体の山」は誰が築いたのか。 日本兵は、一般市民に対して、本当に残虐なことをしたのか。 ――こうした疑問に対する答えは、すべて本書の中にある! 陳 登元 著 別院 一郎 訳 2022.12.06 発行 ISBN 978-4-8024-0148-7 C0021 新書版並製 352ページ 自序 僕は決して戦争が好きで、戦争に参加するために学業を投げ打ち、帰国したわけではなかったが、結果においては、参戦するために帰国した形になってしまいました。それもわずか二カ月の短時日ではありましたが、実にいろいろのことをその戦争から学びました。そのことは、あるいは僕が一生かかっても学び得られないことだったかもしれません。 とにかく、僕の頭の中は今でも、砲弾の音と、機関銃の音と、手榴弾の音と、それからもう一つ、飛行機からの投下爆弾の音でガンガン破裂しそうです。それからさらに、腥い血の匂いと、汗の匂いと、火薬の匂いと、それらの匂いで今でも胸の中がむかついています。そうした感覚の紛糾混交したものが戦争です。僕はこの二度と得がたい戦争を記録しておく決心をしました。しかもこの戦争というものは今も申し上げたように、非常に揮発性を持った感覚の集合体です。これが発揮してしまってはもう戦争は書けません。よく書いたとしても、それは戦争の抜け殻です。そんなものは書きたくありません。幸い、僕の耳にはまだ、砲弾にやられた断末魔の人間の叫喚が残っています。腥い血の匂いが鼻に残っています。バラバラになった人間の腕や、脚や、首や、胴や、そんなものが眼に残っています。 僕は書きました。徹夜のしつづけで書きました。「敗走千里」の第一部「慰労隊の巻」〔本書〕がそれです。この中に、僕の言う戦争の匂いが出ていれば、それを感覚していただければ、幸甚に存じます。(手紙の一節より) 陳 登 元 二十世紀の文学界に最高を占むるものと激賛!! 激賞の潮!! 遂に百万部突破!! 偉大なる戦争文学は戦勝国からは生まれない。「西部戦線異状なし」は敗惨したドイツから生まれ、日本海大敗記「対馬」はロシア文学だ。そしてこの「敗走千里」は敗惨支那兵の血で綴られた長編文学だ。 戦勝日本が旗と提灯行列で歓声を上げていたとき、彼らは飛乱した人間の肉片、累積した屍の塹壕の中で死闘していたのだ。 敗惨兵が血達磨の如き敗走の中に繰り展げる、野獣の如き飢餓と性欲の地獄の絵巻、屍を喰う野犬、野良犬を捕えて喰う兵士、寸刻を享楽する息詰まる弾丸下の肉欲! これこそ正視できない二十世紀戦争の生々しい現実の描写である。 当時の書籍広告より―― 後序 陳登元君を識ってからいつか十年近い月日が経っている。彼の父親というのは、日本へも幾度か来たことのある実業家で、ばりばりの親日家である。その親日家の彼が、息子の登元君を日本へ留学せしめたということは、至極自然で、当り前で、少しも異とするに足りないことだ。それにも拘らず、私があえてそのことを揚げつらうのは、「よくも思い切って……」という少なからざる驚嘆の心が潜んでいたからである。 管々しい経緯は省く。とにかく彼が東京の土を踏んだのは、彼が十四、五歳の時分だったと記憶している。十四、五歳と言えばやっと、日本なぞでも小学校を卒業する時の年配である。その西も東も知らない少年の陳登元君は、海山千重、遥々と支那奥地の重慶からこの日本へと一人旅を続けてきたのである。全く、よくも思い切って、両親も手離すし、自分も出てきたものである。 ある機会から、私は彼に日語の個人教授をすることになった。つまり、それが彼を識った初めだった。彼は一年ばかりで私の日本語を卒業してしまった。彼は全く語学の天才だった。彼は中学から大学へといとも順調に進んでいった。昭和十三年の春にはその大学も終える予定だった。 ところが、そこへ突発したのが日支事変である。八月二十日、彼はそう惶として東京駅からその郷国へと立った。卒業まであと半年というところへきていた彼は、おりからの暑中休暇をも東京で過すべく頑張っていたのだった。 が、事変が上海へ飛火し、更にますます拡大する傾向が見えた時、彼はある日悄然と私のところへやってきて「先生、僕、ともかく一度郷国へ様子を見に行ってきます。学校の方が大事ですからすぐ帰ってくるつもりです」そう言って別れたのだが、彼はそれきり帰ってこなかった。一カ月、二カ月、三カ月……私は色々想像した。おとなしい彼のことだから大抵家の中にすっ込んで、世間の様子を見ているのだろうが、ことによると、抗日救国会の仲間入りをして、口を尖らかして民衆の間に演説でもして廻っているんではないかしら──と。 が、私の想像は裏切られた。彼のところから、この一月、どさりと、大部の原稿が届けられてきたのだ。一通の手紙と一緒に。それによると、彼はいま上海にいるらしい。上海にいてこの原稿を書いたのだ。手紙は簡単だった。僕は、日本を立って家の敷居を跨ぐと間もなく兵隊に強制徴募されました。そして江南の戦線に送られました。砲煙弾雨の中の生活を送ること二カ月、私は相当の重傷を負いました。そして病院に収容されました。生命にも及ぶほどの重傷だったのですが、幸運にも私の傷は日増しに快癒に赴き、早晩退院できるところまで漕ぎつけました。ある日私は病院を脱出しました。マゴマゴしていると、また銃に縛りつけられ、戦線に送還されるからです。 僕は書きました。僕の経験し、見聞せる範囲内においてのほとんど残らずを書きました。別送の原稿、お忙しくはありましょうが一つ読んで下さいませんか。戦争とはこんなものです。僕は神の如き冷静さをもって、純然たる第三者の立場から、すべてを客観し、描写しました。 ……手紙はまだ続いている。が、後の分は彼の自序ということにして、別に揚げることにして、とにかく彼はこの原稿を見て貰って、出版の価値があるなら出版して貰いたいというのである。文章その他内容に亘っても充分の添削をお願いするというのである。 私は早速読んでみた。無論出版の価値はある。あるどころか大ありだ。が、問題は、彼の書いた原稿が、彼の心配している通り、そのままでは少々困る点のあることだ。私は彼の希望通り容赦なく訂正した。文章そのものについても、骨子を損せざる程度には斧鉞を加えた。 それから、文中至るところに出てくる軍隊についての固有名詞である。連隊長とか、分隊長とか……それらはいずれも、本書が日本の読者を対象とするが故に、日本の読者に理解され易いよう、日本陸軍の職制に翻訳して掲出したことである。例えば、中隊長は、原名では連長であり、小隊長は排長、分隊長は棚長である。また軍曹は中士、伍長は下士であるが、排長や中士ではどうも読んでいて実感がこない。それで、それらは気のついた限りいずれも日本陸軍の職制名に翻訳した。 以上の他、言葉にも、文章にも、充分日本人に成り切っている彼ではあるが、まだどこか、外国人らしい舌足らずの点が目触りになったからである。 それから「戦争とはこんなものです」と言って「戦争」そのものを一掴み掴んで投げ出してくれた「敗走千里」について、私は支那軍の立場から忌憚なく支那軍の内情を曝露してくれたところに得難い文献的価値を見出すものであるが、それと同時にやや不満を感ずるところのものは、この作者が少年時代からずっと日本にいて、その生活感情から、思想傾向から、半日本人化していることである。チャキチャキの抗日救国思想でかたまった純粋支那人でないことである。そこにどうしても、彼の戦争観が偏屈なまでに純粋な支那人臭のない、あまりに客観的公平過ぎることである。 我々の本当に知りたいのは、頑固なまでに支那人の体臭を失わない、ニンニクと、アヘンと、抗日救国思想の横溢した人間の書いた戦争である。 が、そういう我々の本当に求めているところの戦争小説はまだ一つも見当たらない。その内には出るだろうが、今のところ何と言っても陳君の「敗走千里」に止めを刺すようである。 最後に、本書の出版に当たって多大の御厚意を賜った教材社主高山菊次氏に厚くお礼を申し上げて擱筆する。 昭和十三年三月一日 別院一郎 目 次 -- 自序 陳 登元 後序 別院一郎 塹壕生活 斥候 恐ろしき芋掘り 日本の恋人 慰労隊 仲間喧嘩 呪われた中隊 白兵戦 逃亡か 投降か 中隊長 帰る 李 芙蓉 狼 ある日の夢 陣中の恋文 愛する者へ 卑怯者 雨の夜の祝宴 夢は予言する 少年兵の死 餓狼の集い 呪わしき戦争 ※本書は2017年に弊社より刊行された『[復刻版]敗走千里』を再編集し、普及版としたものです。
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もっと日本が好きになる・親子で読む近現代史シリーズ日本とアジアの大東亜戦争-侵略の世界史を変えた大東亜戦争の真実
教科書には書かれていない、 「本当の歴史」が、ここにある。 なぜ戦争は始まったのか。 本当に勝利したのは誰なのか。 この一冊で、「大東亜戦争」のすべてがわかる! 15世紀から500年も続いた、西欧列強による植民地支配。 この、白人による植民地支配に従わない国が、極東に ひとつだけあった。それが、わたしたちの祖国、日本である──。 吉本 貞昭 著 2013.09.26 発行 ISBN 978-4-89295-965-3 C0021 A5並製 168ページ はじめに 今から、ちょうど六十八年前に、日本が連合国(日本と戦争をしていたアメリカやイギリスなどの国々)に降伏(戦争に負けて相手にしたがうこと)したあと、日本人と同じ有色人種(白人以外の人種)の独立国家がアジアやアフリカにたくさん誕生したが、それらの国々は、今や世界の経済や政治の動きに大きな影響を与えるようになり、また地球環境の問題を考える上でも無視できないものとなっている。 しかし、わが国の学校では、いまだにアジアとアフリカの独立と発展に影響を与えた日清戦争、日露戦争、大東亜戦争の姿を子供たちに正しく教えていない。 日本では、毎年夏になると、戦前の日本や大東亜戦争を悪者にした番組をさかんに放送するが、その見方は、とても正しい姿を伝えたものとはいえない。 日本のテレビや新聞が靖国問題(戦争で亡くなった人をまつっている靖国神社の参拝をめぐる問題)や戦争責任(戦争の責任はだれにあったのかという問題)を報道する場合でも、外国の言いぶんに左右されない公平な報道が必要なのだが、日本では、かつて敵だった国の言いぶんだけが独り歩きしてしまい、自分たちの言いぶんを報道してこなかった。これでは、日本が果たした歴史的な役割が消されて、あの戦争で命をおとした日本兵の死が無駄になってしまうだろう。 実は、日本が六十八年前に西欧列強(ヨーロッパの、強い力を持った国々)と戦った戦争は、過去五〇〇年間にわたる白人の世界支配を打ちこわした戦争であったが、この戦争は、もともとアメリカのルーズベルト大統領が日本に対しておこなった経済制裁(経済の力で罰を与えること)という挑発的な(わざと相手がそうするようにしむけるような)行為が直接的な原因となって起こった戦争であった。 しかし、このような戦争が起こった原因を知るには、今から六〇〇年前の十五世紀の時代にまでさかのぼって世界の動きを見なければ、この戦争の本当の原因を理解することはできないのである。 十五世紀、イタリアの航海者コロンブスによるアメリカ大陸の発見は、白人を中心とした西欧列強の世界支配の始まりであった。やがて西欧列強は、それから五〇〇年にわたって、アメリカ大陸のインディオ、アフリカ大陸の黒人、そして、日本人と同じアジア地域に住む東南アジアの人々に対して、ひどいやり方で、多くの人々の命を奪い、金もうけをした。そのことで、十九世紀末までに、それらのほとんどの民族が白人の植民地(ある国の海外移住者によって、政治経済的に支配された地域)の中に組みこまれていったのである。 このことは、言いかえれば、それまで別々だったヨーロッパとアジア、アフリカ、アメリカの歴史が、十五世紀から一本の流れにまとまるようになったということになる。 しかし、このような世界の流れの中で、白人の植民地支配に従わない国が極東(ヨーロッパから見て、最も東にある地域、という意味)にひとつだけあった。それが、わたしたちの祖国、日本である。 日本は、この西欧列強の侵略(力ずくでほかの国の領土を奪うこと)に対抗するために明治維新をおこなって、二二六年間も続いた鎖国体制(一部の国をのぞいて、ほかの国と交流しないこと)を終わらせると、明治二十二(一八八九)年に、大日本帝国憲法(明治憲法)を発布して、強い軍隊をつくり、わずか二十年たらずで、アジアでいちばん近代的な国に生まれ変わった。 こうして、日本は、やがて朝鮮半島をねらうロシア帝国(のちのソ連=ソビエト連邦)の侵略をふせぐために、日清戦争と日露戦争を戦って、最後にはほかの西欧列強も相手にして大東亜戦争を戦うのである。 しかし、日本政府は、アメリカ軍によって広島と長崎に原爆を落とされたことと、ソ連の参戦(戦争に参加すること)によって、これ以上、戦い続けることは無理だと考えた。 このため日本政府が昭和二十(一九四五)年八月十五日に、アメリカ、イギリス、中国、オランダ、フランスなどの連合国に降伏すると、フランス、イギリス、オランダの軍隊は、ふたたびアジアの国々を侵略しにやってきた。 しかし、これをやっつけて追いはらったのは、日本軍が現地でつくった独立義勇軍(その国の人々が植民地支配と戦い、独立を勝ちとるための軍隊)とともに戦った日本兵であった。 このように、アジアの国々の独立戦争を助けた日本は、たとえ敵に降伏したとはいえ、西欧列強の植民地支配を打ちこわし、世界史の流れを大きく変えることに力をつくした国であることは、まぎれもない事実なのである。 本書のコラムに、大東亜戦争と日本を讃えたアジアの指導者の言葉を紹介したが、ここからも、大東亜戦争は、わが国の歴史教科書にあるようなアジアで悪いことをやった戦争ではないことがわかるだろう。 この大東亜戦争によって、戦後、アジアのいたるところで多くの国々が、長いあいだ苦しめられてきた西欧列強の植民地支配から解放されて発展をとげたこと、そして日本がそれらに力をつくした国であることに対して、日本人は、もっと大きな自信と誇りを持つべきなのである。 日本の未来をになう子供たちが、この本を読むことによって、西欧列強の侵略から日本とアジアを守ろうとした、当時の日本人の勇気と努力、そして国民としての義務と責任感を学んでもらえればと思うしだいである。 目 次 -- はじめに 第一章 西欧列強の世界支配はこうして始まった 一 西欧列強による植民地支配の始まり ──「大航海時代」は「大侵略時代」? 二 西欧列強による南アメリカ大陸の侵略 ──奴隷貿易とスペインの「征服者」たち ●コラム スペイン人の蛮行を告発した聖職者ラス・カサス 第二章 アジアを侵略した西欧列強と日本の明治維新 一 西欧列強によるアジア侵略の始まり ──インドを植民地にしたイギリス 二 西欧列強のアジア侵略に対抗した日本 ──明治維新で日本を近代化せよ 三 朝鮮を清国の支配から独立させた日清戦争 ──日本の勝利と、しのびよる大国ロシアの影 四 朝鮮をロシアの侵略から守った日露戦争 ──日露戦争の勝利で、世界を驚かせたアジアの小国・日本 ●コラム ステッセル中将の命を救った乃木大将の武士道 第三章 アジアの解放と独立を助けた大東亜戦争 一 日本はなぜ大東亜戦争に突入したのか ──中国大陸をめぐる陰謀と、追い詰められた日本 二 大東亜戦争とアジアの解放 ──南方資源地帯の戦いと、真珠湾攻撃の真実 三 アジアの各地に独立義勇軍をつくった日本軍 ──陸軍中野学校の「秘密戦士」たち 四 日本軍政と興亜訓練所の開設 ──アジアの青年たちへの教育と訓練がアジアの未来をつくった 五 大東亜会議の開催 ──東京に集まったアジア各国のリーダーたち 六 日本の敗戦 ──ミッドウェー海戦の失敗と、神風特攻隊の戦果 七 インドを独立に導いたインパール作戦 ──自由と独立のために立ち上がった人々 八 アジアの独立戦争に参加した日本兵 ──戦後も、アジア解放のために戦った日本兵たち ●コラム アジアの国々から勲章をもらった日本兵 第四章 侵略の世界史を変えた大東亜戦争 一 大東亜戦争の世界史的意義とは何か ──世界史の流れを変えた大東亜戦争 二 大東亜戦争の真の勝利国は日本である ──「アジアの独立」を勝ちとった大東亜戦争 ●コラム アジアの国々の指導者が語る大東亜戦争の真実 おわりに チャレンジ・クイズ
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少年は見た! 想像を絶するソ連兵の蛮行【普及版】忘却のための記録―1945-46恐怖の朝鮮半島
1945年、北朝鮮。ソ連兵から逃げる日本人家族の過酷な 引き揚げを、少年の視点で描いた「慟哭の書」普及版化!! 爆撃、襲撃、復讐、暴行、略奪、強姦、極寒、飢餓、病気、そして死―― 清水 徹 著 2022.06.17 発行 ISBN 978-4-8024-0138-8 C0095 新書版 320ページ 内容紹介 かつて日本国の地図に朝鮮や台湾が組み込まれていた時代があった。日本帝国の時代がそれで、この時代「外地」と呼ばれた朝鮮や台湾には日本人が居住し、「内地」には朝鮮人や台湾人が居住していた。それは彼らが日本国民であったからで、彼らはヴィザを取得してその地に移動した外国人ではなく、国内移民であった。 一九四五年八月、これら移住者たちの多くは故国に帰還する。今日「特別永住」の在日コリアンと呼ばれる人々はこのとき、日本に住み続けることを選択した人々とその子孫であるが、「外地」にいる日本人に選択の余地はなかった。ほぼすべての日本人が引揚げを余儀なくされ、避難行がはじまったのである。 引揚者のなかでも、ソ連軍占領地域からの引揚者には特有の困難と痛ましさがあった。とりわけ大きな悲劇に見舞われたのは満洲在住の日本人であったが、清水家のように、北朝鮮居住の日本人の運命も過酷で、不運であったのは、引揚げが一年以上も先送りされ、出国の自由が奪われたということであろう。それがやっと開始するのは四六年十二月に入ってからのことであるが、多くのものはそれ以前に自力脱出を試み、しかし、その行路で餓死・凍死・伝染病死で亡くなったものが三万五千人ほどもいた。 清水家も無傷ではなかった。五人家族のうち、日本に無事たどり着いたのは四人で、父は、四六年二月二十日、咸興の収容所で亡くなっている。本書に記されているのはその引揚体験であるが、これは難民体験を意味するもので、それは今日でいったら、内戦の過程で国外への脱出を余儀なくされた六百六十万人のシリア人難民や、ロシア侵攻によってやはり国外脱出を余儀なくされたウクライナ難民の体験に似通ったものであろう。 本書に書かれてあることは東日本大震災の体験というよりは、今日のウクライナ難民の体験に近いもので、それは日本帝国崩壊の過程でいまや異郷となった戦場の地を逃げ惑う体験であり、収容所や避難所での生活があるといっても、それは家族や同居者が高熱にうなされ、土色の皮膚に変わり、ある日、ある一家が消えるように死んでいく体験であった。 このような体験を東日本大震災の被災と同程度の不幸と考えるものがいるとしたら、それは満洲地域や北朝鮮地域からの逃亡を矮小化して眺めているというだけではなく、今日のウクライナ難民やシリア難民やアフリカ難民の体験をもその程度にしか眺めていないことを暗示するのかもしれない。敗戦以後、戦争・飢餓・難民といったグローバル体験から遠ざけられた日本人は平和や安全を享受しているといえるが、それはしかし戦争・飢餓・難民といったグローバルな問題に対する感受性の喪失を意味するものでもあるのだろう。 この本は静の本というよりは動の本である。確かに本書には悲しみの記述があり、死の記述があり、やがて死に無感動になる記述がある。しかし徹は「今日もおれは生きているぞ!」と生命の力を感じる少年であり、動く少年であり、母を助けるためにソ連軍の司令部に残飯拾いに行く少年であり、また生きるために母の作ったかぼちゃ羊羹を道端で売る少年でもあった。この本はなによりも、清水家の人々が不幸の合間に動き、働いていたことを教えてくれる本である。 ※本書は平成26年に弊社より刊行された『忘却のための記録』を再編集し、普及版としたものです。 目 次 -- 第一章 運命の岐路 一、ソ連軍、奇襲を開始 二、中学生も銃をとれ 三、母校よ、さらば 四、崩れた神国日本 五、敗戦とは何か 六、降参してもなお銃撃 第二章 亡国の民 一、日本人は早く帰れ! 二、朝鮮のものを盗むな 三、先頭部隊に捕えられて 四、老兵士の体臭 五、「蘇連邦万歳」 六、宿題も授業もなく 第三章 マダム・ダワイ 一、“男は皆殺し” 二、略奪始まる 三、血に飢えた囚人部隊 四、ノッポの兵隊 五、「メイファーズ」 第四章 民族受難 一、「裸にもどるさ」 二、無意味だった同化政策 三、ボロぎれのような避難民 四、責任者は前へ出ろ 五、復讐のムチはうなる 第五章 落ち穂 一、収容所の生活始まる 二、毒牙の犠牲者 三、しのびよる飢餓 四、乙女心と平和と…… 五、朝鮮人民自身の朝鮮 六、洗脳 第六章 生存の条件 一、農家での労働 二、怨しゅうを超えて 三、栄養失調 四、死の訪れ 五、プライドとのたたかい 六、残飯と、反抗と、拷問と 七、夢みる“内地” 八、天皇の御代 第七章 この世の地獄 一、これこそ残虐行為だ 二、青春無惨 三、死骸はムシロにくるまれて 四、生か死か、強制隔離 五、世界一えらいお父さん 六、眉毛だけを残して 七、おにぎりが笑った 八、凍死体とビーナス 九、氷点下にシーツ一枚 十、九死に一生を得て 第八章 早春の哀歌 一、生きるためには 二、咸興名物かぼちゃ羊羹 三、流浪の親友に出会って 四、ソ連軍と朝鮮の学生 五、春は公平にやってくる 六、蹴とばされた春の幸 七、屈辱の涙 八、日本人共同墓地 第九章 ああ、三十八度線 一、お前たち、死ね!というのか 二、文川からの脱出 三、山賊現わる 四、亡霊の行進 五、保安隊にもいじめられ 六、ある農家の温情 七、絶対絶命 八、おお、朝だ! 解説 鄭大均(東京都立大学名誉教授)
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YouTubeでも大活躍! 一番読まれているマックス氏の本!【普及版】アメリカ人が語る─アメリカが隠しておきたい日本の歴史
海兵隊出身の著者がアメリカの“嘘"を告発する! 世界に伝えたい日米二カ国語表記 「南京大虐殺」「性奴隷」「強制徴用」など反日の主戦場はアメリカ 米国は日本に永遠の贖罪意識をもたせることで日本を抑え続けている 真実を語ること、それはヘイトスピーチではありません。 マックス・フォン・シュラー 著 2023.10.29 発行 ISBN 978-4-8024-0162-3 C0021 新書版 280ページ 内容紹介 日本や大東亜戦争について書かれた洋書を読むと、日本に対する根強い批判ばかりが目につきます。よくこんな文章を見かけます。「主な歴史学者は、日本が20万人もの朝鮮人女性を強制的に性奴隷にしたと考えている」 しかし、私はそう思いません。なぜなら、そういう英語圏の歴史学者は、ほとんどがアメリカ人だからです。彼らは現代のアメリカを世界基準だと思っており、アメリカが世界で最も完璧な世界だと実際信じています。 もしも、あなたの国が今アメリカと違っているなら、あるいはあなたの国が以前アメリカと違っていたなら、それはよくない、正さなければならない、と彼らは思っています。そういう理由で、多くの西洋人の歴史家、といってもそのほとんどはアメリカ人ですが、日本の慰安婦システムを批判します。 しかし、私はアメリカで生まれましたが、彼らと違って、アメリカが世界一優れた国だとは思っていません。私は子供の頃から、アメリカ人は一生懸命仕事するよりも、自慢することに熱心なように思っていました。 アメリカ人は自分がアメリカ人に生まれたというだけで、特別扱いされるのを当たり前だと考えています。 今アメリカの大学で教えている歴史学者は、たとえばポリティカル・コレクトネス(政治的に公正・中立で、なおかつ差別・偏見を防ぐ目的の表現)をはじめとする現代のアメリカ社会の考え方に反する言動はできません。 非常に残念なことに、ポリティカル・コレクトネスは抑圧の一形態に堕落し、左翼が反対する人々のキャリアを破壊するために使われるようになったのです。 アメリカのフェミニストたちは、慰安婦は性奴隷であり、今の日本人はそのことについて罪の意識を持つべきである、と断言しています。もしアメリカの歴史学者がこの考え方と違うことを書けば、現在のアメリカでは職を失います。フェミニストたちはその歴史学者が所属する大学に対して、彼が辞めるまで圧力をかけます。 私は人生の大半をアメリカの外で送ってきました。私はどの学校にも雇われていないので、中立の立場で意見を述べることができます。多くのアメリカ人は、私が長く日本に住んでいるせいで、日本に洗脳されたのだろう、と揶揄します。 私は49年間、日本に住み、日本語で本を書けるぐらい日本語を学びましたが、それが洗脳だとは思えません。私は、ことによると何か大事なことを学んだのではないかと考えています。 主流派の歴史学者は、日本には性奴隷システムがあったと非難しますが、戦時中のアメリカの社会はそれほど素晴らしいものではありませんでした。当時の黒人の置かれていた状況や女性の地位を見れば分かります。 日本は、アメリカとは違うしアメリカとは異なる道を歩んできました。私は日本の方が素晴らしい道を歩んできたと考えます。基地の周辺で行われている売春にまつわる問題を解決するには、日本の慰安婦システムは最善の方法だったと思います。 今のアメリカ人は、道徳的な理由で、自国の兵士は売春婦を買うようなことはしない、と思うふりをしたいようです。しかし、それは事実ではありません。世界中のアメリカ軍基地の周辺はしばしば、不法で危険な状態にあります。 この本では、日韓問題で韓国を強く批判していますが、これはヘイトスピーチではありません。私が心から願っているのは、韓国人が、自分たちの問題は自分たちの社会でいつでも日本を非難するといったことなく解決できるようになってほしい、ということです。 真実を語ること、それはヘイトスピーチではありません。 マックス・フォン・シュラー 目 次 -- はじめに 1章 日本は侵略国だったのでしょうか? 日本人にとっての“戦争”の意義 日本における伝統的戦後統治 日露戦争の真実 アメリカは悪いことができないと信じる多すぎる日本 アメリカ流儀のプロパガンダ アメリカによる残虐行為 自国を擁護しない愚かな日本人 白人国家の攻撃的な性質 植民地主義の本当の意味 日独伊三国同盟の真実 日米開戦の真実 2章 日本陸海軍は本当に残虐だったのでしょうか? 日本人を理解できないアメリカ人 海兵隊での私の体験 米兵の残虐行為を決して認めないアメリカ人 傲慢で自己中心的なアメリカ人 米兵によるレイプ犯罪 アメリカが隠し続ける戦争の真実 南京事件の真相 マニラ事件はアメリカの責任転嫁 アメリカのプロパガンダに騙されるな 自国の軍隊を尊敬できない日本人 3章 大東亜共栄圏 欧米にとって脅威だった大東亜共栄圏 大東亜共栄圏の真実 4章 日韓関係はなぜ修復できないのでしょうか? 全てのトラブルの原因は韓国 韓国の歴史 日本の歴史 李氏朝鮮の身分制度 李氏朝鮮の文化と識字率 国を滅ぼした両班 李氏朝鮮と対照的だった活気ある江戸時代 朝鮮併合の真因 日清戦争 末期状態だった李氏朝鮮 日露戦争 5章 併合時代の真実 併合当時の資料を読む 原始的な始まりから生まれた法制度 何もないところから作られた警察組織 混沌とした金融システムを秩序に置き換える 教育 新しく近代的な医療産業 農業 田園から蘇った工業の宝石、興南の街 6章 日韓問題の現実 韓国の歴史上最も平和で豊かだった時代 朝鮮人ゲリラを抑えた日本 韓国人の被害者意識 韓国人の優越感 慰安婦問題を検証する 米兵と韓国人売春婦 慰安婦問題の真実 日本は本当に朝鮮の文化を破壊したのか? 創氏改名の真実 韓国人による自分たちこそ日本文化の起源との主張 「愛国無罪」の手に負えない迫害 韓国人の自業自得 韓国人の「大便フェチ」 韓国人の日本バッシング熱 韓国における反日教育 外国人の「韓国疲れ」 韓国に対する私の思い出 韓国はベトナムに学べ 7章 思い違い 平和ボケと自虐史観 日韓合意についてのアメリカの誤解 目隠しされているアメリカ人 いまだにくすぶる南北戦争の遺恨 欺瞞の達人・北朝鮮 アメリカが目指すべきもの 南北再統一の幻想 コリアの本当の悲劇「朝鮮戦争」 韓国人は何を目指すのか? おわりに 普及版刊行に寄せて 注記 参考文献
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日本の英雄たちの光と影禁断の国史─英雄100人で綴る教科書が隠した日本通史
新常識! 新発見! 神話から近現代まで歴史の闇に光を当てる! まる暗記の歴史教科書ではわからない! 日本の歴史はもっとドラマチックだ! 神話の神々から幕末の志士まで、歴史の裏側で 活躍した英雄たちの物語が、いま明かされる!! 宮崎 正弘 著 2024.08.08 発行 ISBN 978-4-8024-0181-4 C0021 四六並製 256ページ 内容紹介 日本史を「縄文から弥生」「古墳時代」「奈良・平安」、「鎌倉・室町」、「戦国から近世」、「江戸時代」、「明治近代化以後」という時代区分にさらりと割り振って歴史教科書は綴られている。なんとも感動が薄い。年表暗記だけ、無味乾燥の叙述には浪漫の薫りも民族の夢もない。日本の音色は何かで断弦された。 歴史とは物語である。英雄の活躍が基軸なのである。 神話は「科学的合理性がない」として無視され、また神武天皇から崇神天皇の間の八代の天皇は実在が疑わしいので「欠史八代」とばっさりと葬られた。日本人が自分の国に誇りを持てない仕掛けである。 ユダヤ教の神はヤホヴァ、キリスト教はデウス、イスラム教はアラーと唯一絶対の神が存在し、人間と神との契約で社会が成立する。神話が重要視され子々孫々に伝えられ、人々は神を信じている。日本人は自らの先祖の物語を忘れ、神々を信じなくなった。 神武建国の理想(八紘一宇)はまるで説かれず、また欠史八代の綏靖・安寧・懿徳から孝昭、孝安・孝霊、孝元、開化天皇へと至る系譜やそれぞれの御陵が存在するにもかかわらず意図的に無視された。神話の実在性を裏付ける地名、遺跡が夥しく当該場所に存在しているにもかかわらず歴史学者は知らん顔をしてきた。 そのうえ「勝てば官軍」、「敗軍の将は兵を語らず」の原則に依拠し、敗れ去ったり失脚した人々は枯れ葉のなかに埋もれてしまった。こうした自虐史観の拡大とともに妖しげな外国文献に書かれた伝聞(たとえば『魏志倭人伝』の「邪馬台国」と「卑弥呼」や、『宋書』の「倭の五王」)を金科玉条のごとく正史と誤断してきた。史観の倒錯である。 『魏志倭人伝』なるものは中国の政治キャンペーンでしかない。 日本史の「四悪人」は蘇我馬子、弓削道鏡、足利尊氏、明智光秀と教えられた。よく考えてみると初歩的な疑問が生まれるだろう。いったい誰が、「悪人」と裁断したのか? 本文で詳述するが、蘇我氏を悪魔視したのは藤原一族であり、道鏡が天皇の位を狙って称徳天皇と枕を交わした等という偽造された俗説は後世のフェイク、足利悪人説は「皇国史観」の残滓、信長の売国的行為(キリシタン宣教師の日本侵略意図を見抜けず仏教に対抗する手段として布教を赦した)に明智光秀が国家の存亡に関わるとして本能寺の変を決意した。それを「主殺し」だと光秀を矮小化して「悪人」に仕立て上げたのは天下を横から簒奪した秀吉だった。正統を唱えるための政治宣伝である。後世の史家の主観の産物としての欺瞞、フェイク、自己弁護のため責任を他者に押しつける俗説は排除されなければならない。 現代の日本人が認識している歴史評価も奇怪な解釈がまだまだ多い。聖徳太子、織田信長、坂本龍馬、勝海舟らの著しい過大評価が流行する一方、ホンの一面しか論じられないのが吉田松陰や近藤勇である。偉大な功績があるにもかかわらず軽視されてきた吉備真備らがいる。また皇国史観が華やかなりし時代の後醍醐天皇、和気清麻呂、楠木正成といった“英雄”たちも忘却の彼方に霞んでしまった。 この小冊が試みるのは、「歴史をホントに動かした」英傑たち、「旧制度を変革し、国益を重んじた」愛国的な政治家、「日本史に大きな影響力をもった」人たちと「独自の日本文化を高めた」アーティストらの再評価である。時系列に歴史的事件を基軸にするのではなく、何を考えて何を為したかを人物を中軸に通史を眺め直した。 従来の通説・俗説を排しつつ神話の時代からの日本通史を試みた。こうした文脈では日本を大きく変えた四人の外国人(鑑真、ザビエル、アダムス、そしてペリー)も加わる。 なお副題の「百人」は原則見開き二ページの編成だが、なかには四ページを要する人物がいる。また一項目で二人を論じる場合も含む。「百人」と副題に便宜的に冠したが、実際には百八項、登場は百十四人である。 目 次 -- 序章 日本の英雄たちの光と影 第一章 神話時代の神々 伊弉諾/伊弉冉 天照大神 素戔嗚尊 瓊瓊杵尊 饒速日尊 大国主命 鵜葺草葺不合尊 第二章 神武肇国からヤマト王権統一まで 神武天皇 崇神天皇 日本武尊 神功皇后 応神天皇 仁徳天皇 雄略天皇 顕宗天皇/仁賢天皇 継体天皇 筑紫君磐井 稗田阿礼/太安万侶 第三章 飛鳥時代から壬申の乱 蘇我蝦夷/蘇我入鹿 推古天皇 聖徳太子 中臣鎌足 天智天皇 阿倍比羅夫 天武天皇 持統天皇 藤原不比等 敏達天皇 蘇我馬子 第四章 奈良・平安の崇仏鎮護国家 阿倍仲麻呂 長屋王 鑑真 藤原仲麻呂 吉備真備 大伴家持 孝謙・称徳天皇 弓削道鏡 和気清麻呂 藤原百川 桓武天皇 早良親王 最澄/空海 宇多天皇・醍醐天皇 菅原道真 平将門 藤原道長 藤原隆家 清少納言 紫式部 安倍晴明 藤原定家 第五章 武家社会の勃興から戦国時代 平清盛 木曽義仲 源頼朝 後鳥羽上皇 亀山天皇 親鸞 後醍醐天皇 足利尊氏 光厳天皇 楠木正成 北畠親房/北畠顕家 日野富子 ザビエル 織田信長 明智光秀 正親町天皇 豊臣秀吉 石川数正 黒田官兵衛 第六章 徳川三百年の平和 徳川家康 三浦按針 天海 天草四郎 支倉常長 山鹿素行 林羅山 山崎闇斎/熊沢蕃山 荻生徂徠 新井白石 松尾芭蕉 本居宣長 大塩平八郎 長谷川等伯 伊藤若冲 葛飾北斎 歌川広重 平田篤胤 関孝和 伊能忠敬 第七章 幕末動乱から維新へ ペリー 吉田松陰 佐藤一斎 藤田東湖 武田耕雲斎 佐久間象山 井伊直弼 近藤勇/土方歳三 島津斉彬 徳川慶喜 高杉晋作 坂本龍馬 勝海舟 小栗忠順 西郷隆盛 大久保利通 木戸孝允 伊藤博文 終章 日本の歴史の本質
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政財界に忍び寄る中国の浸透工作移民侵略―死に急ぐ日本
メディアが報じない侵略現地ルポ ◎中国で「拘束された日本人」 ◎「沖縄の離島を購入した中国人」の謎 ◎国立研究機関にいた「中国人学術スパイ」 ◎世界中の頭脳を強奪する「千人計画」 ◎国家主権侵害の中国「闇警察」 ◎大分の「ムスリム土葬問題」 ◎栃木・小山の「中国式農場」 ◎横浜の中国系「激安八百屋」 ◎川口「チャイナ団地」の現在 ◎世間を騒がす川口の「無法クルド人」 ◎「政府の移民推進」と「改正入管法」の問題点 ◎「台湾有事」は「日本有事」 自死か―、目覚めるのか―。日本はその瀬戸際にある 怒涛の如く迫る移民 消える不法滞在者 多文化共生という美辞麗句を隠れ蓑に不法行為を働く 外国人単純労働者を野放図に受け入れていけば日本はどうなるのか 佐々木 類 著 2024.01.16 発行 ISBN 978-4-8024-0171-5 C0031 四六並製 264ページ 内容紹介 世界を見渡せば、日本がいかに危機的な状況に置かれているかが見えてくる。 二〇一三年九月十日、当時のオバマ大統領がシリアに関する演説の中で、「米国は世界の警察官ではない」と宣言した通り、米国はもはや、ウクライナ、中東、台湾という三正面作戦どころか、その一つ一つの事案にも正面から向き合うのが難しい状況に陥っている。イラク戦争に始まり、長期にわたったアフガニスタン戦争での疲弊による。 つまり、ウクライナとロシアの戦闘が激しさを増し、中東の戦争がハマスの後ろ盾となっているイランなどへ飛び火すれば米軍の力が分散し、それだけ台湾併呑を狙う中国を利する環境が整うのである。台湾有事は、日本有事を意味する。 振り返ってわが国の現状はどうか。少子高齢化による労働力不足を外国人労働者で補うため、移民推進に大きく舵を切り、多文化共生などと美辞麗句を並べて、そこで起きる治安や福祉などの問題を地方の住民に押し付けて、受け入れ側の日本人らを置き去りにしている。政府や自治体は一様に、多文化共生などといっているが、一部の地域を除けば、実態は中華文化との共生である。 中国系企業に勤め、中国人上司にお茶を入れる。過酷なノルマを強いられ、それが達成できなければいとも簡単に解雇される。近所の高級タワーマンションには中国人の富裕層が住み、自治会費を払いたくないなどといって自治会には所属しないのに、地域の祭りなどの行事にはタダ乗りする。それでいて、団地内に違法菜園をつくり、それを注意されると「団地を乗っ取ってやる」などと逆切れする。 これはすべて、筆者が取材した先で目にし、耳にした事実である。伊豆・修善寺の中国系ホテルの日本人従業員がそうであったし、千葉市美浜区や埼玉県川口市のチャイナ団地の中国人住民がそうであった。多文化共生などと安易に口にする人は、一度現場を訪れて日本人住民の声を聞いたらどうか。 筆者は産経新聞九州総局長をしていた二〇一八年、鹿児島県奄美市に中国の大型クルーズ船寄港問題が起きてから、中国資本による日本の土地買収や観光客による爆買い、移住推進、医療保険タダ乗り問題などを定点観測し、必要に応じて取材してきた。 残念ながら、現状は、外国資本、とりわけ資金力に勝る中国資本の導入に躍起となる日本政府、経済界、地方自治体の積極的な誘致活動により、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に絡め取られてしまっている。騙されたことに気付いて、慌てて彼らと手を切ろうと思っても後の祭りだ。何しろ、相手は共産党の意向がすべてに優先する国家レベルの反社会勢力だ。首長も地方議員も、財界幹部も、「中日友好」「ウィン、ウィンの関係」などという中国側の甘言に騙されてはいけない。 本書では、中国への投資を呼びかける一方で日本人を理由も公表しないまま拉致、拘束する中国当局による「日本人狩り」や安全保障上、大きな懸念のある沖縄・離島を買収する中国系企業、日本をはじめ他国の主権侵害に当たる「非公式海外警察」による違法な活動実態、日本の国立研究機関に巣くう中国人研究者によるスパイ網、戦前日本による満蒙開拓団を彷彿とさせる中国式農場の関東平野への出現など、この一年間で顕在化した様々な事案を取り上げた。 本書を貫くテーマは、いつも通り「中国による静かなる侵略」であるが、今回はそれに加えて、大分県日出町を舞台としたムスリムによる土葬問題、埼玉県川口市で住民を震え上がらせる触法クルド人問題を新たに取り上げ、欧州各国が失敗した「移民政策」を日本が繰り返すことの愚かさを論考した。移民政策に寛容な姿勢を示すことこそが、リベラルで先進的な考えであるという、何となく日本に蔓延する浅慮や誤解も指摘した。 母国で経済的に苦しむ移民は、ひとたび他国の土を踏んだら、何代にもわたって渡航先の国で経済的な成功を目指し、決して帰国しようとしないものであることは、ドイツのトルコ系住民がそうであるし、フランスに移民したアフリカ系住民が教えてくれている。 同じことは日本にも言えるのだ。決して対岸の火事ではない。彼らが経済格差や社会的格差から「虐げられた」と感じる境遇への不満が爆発したとき、それは治安の悪化という形で噴出するし、日本人住民との決定的な軋轢となって社会問題化するのである。 目 次 -- はじめに 第一章 日本人狩りの恐怖 狙われる「中日友好人士」 悪夢の居住監視制度 「地獄を見た男」へのインタビュー 一人で行動しない 元警視庁公安捜査官は語る 中国を恐れて身内を見捨てる日本の大学 チャイナマネーに目がくらんだ懲りない日本企業 日中学術交流もストップ 日本にいても中国当局に捕まえられる? 第二章 乗っ取られる離島 中国人女性に感謝したい!? 離島を購入したのは中国の「幽霊企業」 中国共産党の影響下にあった離島買収企業 土地利用規制ではなく、土地所有の制限を 国際条約GATSの足かせ ブレーキを踏む「媚中」公明党 消えた外国人土地法と政令五十一号 土地所有の制限に踏み込む国民民主党 腰の引けた政府に対峙する参政党・神谷氏 第三章 闇の警察署「闇警」 「闇警」が爆発的に増えた理由は「天網行動」にあり 主な任務は「海外にいる反体制派の監視」 日本は「闇警」を放置 西欧各国は閉鎖や調査を命令 中国公文書が全面的に「自供」した「闇警」の存在 イタリアでの成功体験が「闇警」の原点か 東京・銀座、名古屋市内、福岡県にも「闇警」 中国本国の家族を恫喝して帰国を強要 「闇警」社長へ電話インタビュー FBI、カナダ警察が強制捜査を実施 カナダ、韓国も捜査に動く 第四章 狙われている日本の知的財産 国益保護の主権を放棄した「スパイ天国・日本」 国費でスパイ育む日本科学技術の頭脳「産総研」 漏洩ルートを明らかにせよ FBIが狙う「千人計画」 ハーバード大学・リーバー教授が千人計画を暴露するきっかけに 秘密の契約「中国に尽くす」 第五章 関東平野に「中国式農場」 家康ゆかりの「小山評定」の地 栃木に現れた「中国式農場」 中国製の特注ビニールハウス 流行りの「ガチ中華」に卸す 日本各地で農地を物色する中国資本 中国系「激安八百屋」が日本で攻勢中 第六章 「移民大国」日本で顕在化する矛盾 寝耳に水のムスリム土葬問題 パキスタン出身の大学教授・カーン氏「今はハッピー」 話しても分かり合えない「譲れない一線」の存在 多文化共生が他文化強制になってはいけない きれいごとでは済まぬ「チャイナ団地」 西川口の触法クルド人 日本初? 国際テロ組織の支援者が国内に拠点? 公安調査庁の大失態 出入国在留管理庁の大チョンボ 四国の空き家で中国人が「無断生活」 岐路に立つ入管行政 移民解禁で永住に道 移民推進「亡国」政策の呪縛 移民受け入れは民主的でも人道的でもない 移民国家化で日本が日本でなくなる 第七章 台湾有事と日本 日本で蠢く中国共産党の破壊工作 元「日中戦線」工作員にインタビュー 毛沢東思想学院とイスラエルの「キブツ」 河野洋平氏が仕切る「国貿促」の闇 おわりに
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支那事変から武漢肺炎まで日本と世界を騙しに騙した中共の正体
中国の近現代史は「嘘」の歴史博物館だった! 自分がやったことでも被害者ヅラ、 都合が悪くなると「仲良くしましょう」… 飽くなき騙しの歴史を一挙公開! 落合 道夫 著 2020.07.15 発行 ISBN 978-4-8024-0098-5 C0021 四六並製 232ページ 内容紹介 今、世界は中共武漢発の新型コロナウイルスの伝染で大きな混乱が拡がっている。多くの人命の損失に加えて世界中で生産活動が止まり、その損害はどれほどになるか全く想像もつかない状況だ。しかし中共政府はこの感染の原発地の武漢の管理責任があるのに、ウイルスの生成の場所が不明だとか、米国から持ち込まれた可能性があるなどと強弁し謝らない。この無責任ぶりは、常に中共から歴史を鑑にしろと非難され贖罪意識を強制させられてきた日本人にとっては実に腹立たしい限りだ。また、肝心の歴代日本政府が中共の歴史非難に反論もせず弱腰なのも大いに不満だ。 このように中共が日本を敵視し上から目線でいるのは、なぜなのか。日本人が近代史を知らないからではないか。それは支那事変と中共の正体だ。日本人は歴史の真実を知らず騙されてきたのではないか。 日本では支那事変はいまだに原因が分かっていないとされている。盧溝橋の謎の一発で始まったというが、近代戦は巨大な補給戦だ。やくざの出入りではない。その後、確かに日本は支那の広大な地域を占領したが、もともといつまでも占領を続けようとしたわけではない。必死に撤退しようとした。それなのに、撤退を妨害したのは蒋介石のほうだった。しかし現代日本人は事情を知らず、日本軍が中国大陸を占領したから悪いと短絡的に思っているのではないか。 支那事変とは、日本政府が逃げ遅れた居留民保護のために上海に出兵したところ、足止めされ、泥沼の国共内戦に引きずり込まれて帰れなくなったというのが実態だ。だから支那事変は「もらい事故」であり、日本のほうが被害者なのだ。 戦後の有名な挿話を紹介しよう。一九六四年、日本社会党の訪中団が毛沢東と会談し、支那事変について毛沢東に謝ると、毛沢東は「共産党が国民党軍を破り政権を取れたのは日本軍のおかげです」と逆にお礼を言ったのである。しかし訪中団は支那事変の実態を知らなかったので、ポカンとして毛沢東の言葉の意味が理解できなかった。実はこの戦争では日本は四十五万人もの前途ある青年を殺され、莫大な資産を失い最後には三百万人もの日本人が米軍のおかげで命からがら大陸から脱出したのである。毛沢東の好きな格言は「馬鹿は大石を持ち上げて自分の脚の上に落とす」であったという。馬鹿が誰かは言うまでもない。 日本を圧迫している中華人民共和国(中共)とは何者なのか。(中共は中国共産党の略称だが、日本では一九七一年頃までは中華人民共和国の略称でもあった)。中共は徹底した秘密主義と偽情報で長いあいだ正体が分からなかったが、毛沢東の死後、経済開放による人と情報の交流と特にSNSの普及によりだいぶ様子が分かってきた。社会主義国というが社会は平等どころか差別だらけだ。幹部と家族は世界的な大金持ちだ。そして国民に参政権がない。このため民主化を求めるデモが各地で起きている。特に今回の武漢肺炎事件の対応の不誠実性で中共政権の化けの皮が一挙に剥がれたのではないか。米国の歴史学者E・ルトワックは産経新聞の記者に「この事件は中国が虚言の国であることを白日の下にさらした」と述べている。そして中共を作った毛沢東とは何者なのか。 自由中国人の苗剣秋氏は、戦後の日本人は自国を過小評価し中共を過大評価していると忠告している。そこでこの誤解の原因となっている支那事変と中共を新しい資料や考え方で分析し見直すことにしたい。 目 次 -- はじめに 第一章 新しい歴史観 第一節 支那事変の正体 第二節 プロパガンダ対策 第三節 共産主義の理解 第二章 戦前の日本の大陸政策 第一節 対ロシア防衛 第二節 近衛文麿首相 第三節 満洲問題 第四節 満洲国建国の生み出した三つの難問 第三章 一九三〇年代の中国 第一節 大混乱の始まり 第二節 国民党 第三節 ソ連の中国介入 第四章 戦前の中国共産党 第一節 共産党の発足と毛沢東の参加 第二節 毛沢東 第三節 中国の暴動の思想と戦略 第四節 ソ連派指導部の失敗 第五節 毛沢東の農村破壊 第六節 長征と毛沢東の共産党乗っ取り 第五章 欧州情勢とスターリン 第一節 ヒトラーの極東戦略とスターリンの対策 第二節 落下傘降下するスターリンの密使 第六章 西安事件、対日挑発、奇襲攻撃 第一節 西安事件の顛末 第二節 対日戦争準備 第三節 挑発攻撃の開始 第四節 蒋介石の上海租界奇襲 第七章 日本政府の選択と出兵 第一節 撤退か出兵か 第二節 見落とされた重大情報 第三節 運命の出兵と日本の破滅へ 第八章 戦闘 第一節 上海上陸作戦 第二節 第二の失敗、制令線突破と南京追撃 第三節 南京戦の真実 第九章 日本の講和努力 第一節 日本の講和方針 第二節 米国の仲介拒否とトラウトマン工作 第十章 汪兆銘工作の成功 第一節 汪工作 第二節 支配地域の振興 第三節 進退極まった日本軍 第十一章 各国の支那事変戦略 第一節 ソ連の戦略 第二節 蒋介石の戦略 第三節 毛沢東の対日戦略 第四節 米国の極東政策 第十二章 日本の敗戦 第一節 終戦の詔勅 第二節 辻政信大佐の奇跡の脱出 第十三章 満州の悲劇と邦人シベリヤ抑留 第一節 ソ連侵略 第二節 強制労働 第三節 抑留者の帰国 第十四章 日本の戦後 第一節 国内状況 第二節 国際状況 第三節 日本再独立 第十五章 支那事変のまとめ 第一節 日本人の反省 第二節 英霊顕彰と慰霊 第十六章 第二次国共内戦と中共勝利の謎 第一節 中共勝利の原因 第二節 中共の時代区分と対日敵対性 第十七章 毛沢東第一革命期 第一節 中共の建国 第二節 毛沢東の生い立ちと学生時代の予言 第三節 政治活動 第四節 共産党幹部 第五節 中共革命は易姓革命か 第十八章 国民総監視体制 第一節 国民掌握 第二節 恐怖統治 第三節 集団処刑 第十九章 中ソ関係の変遷 第二十章 大躍進政策の起こした大飢餓 第一節 動機論 第二節 三面紅旗政策 第三節 飢餓の大被害 第二十一章 毛沢東第二革命期(一九六六~七六年) 第一節 奪権準備期 第二節 教育界の闘争勃発 第三節 党内闘争の拡大 第四節 一般社会の破壊混乱 第五節 軍隊の内戦発生と毛沢東の方針転換 第六節 文革の終焉 第七節 四人組の独裁 第八節 ニクソン訪中 第九節 毛沢東と周恩来の死 第二十二章 とう小平の資本主義革命(経済の改革開放) 第一節 とう小平とは 第二節 とう小平の資本主義革命 第二十三章 現代の習近平時代と課題 第一節 習近平とは 第二節 中共経済の基本構造 第三節 現代中共の諸問題 第四節 国際問題 第二十四章 日本の対中対応 第一節 対日「笑裡蔵刀」の策 第二節 日中民族性の違い 第三節 中共の対皇室・靖国工作 第四節 日本の国防実現の方法論 まとめ─あとがきに代えて
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命をかけて学問の自由を守り抜く不屈の学者魂慰安婦性奴隷説をラムザイヤー教授が完全論破
始まりは全て吉田清治の作り話と朝日新聞の垂れ流し 経済学の「ゲーム理論」で分析した年季奉公契約の合理性 娼婦も慰安婦もその時代をたくましく生きていた 韓国と米国左派の根拠なき日本非難に終止符を打つ ラムザイヤー先生は、いわゆる「慰安婦が性奴隷だった」 とする韓国が世界に広めた間違いを正してくれた。 嘉悦大学教授 高橋洋一 慰安婦の理論的・実証的研究の金字塔! 学問より政治優先の欧米日本研究者たちの お粗末な実態も明らかになった。 青山学院大学教授 福井義高 ジョン・マーク・ラムザイヤー 著 藤岡信勝・山本優美子 編訳 藤木俊一・矢野義昭・茂木弘道 訳 2023.12.13 発行 ISBN 978-4-8024-0172-2 C0021 四六並製 416ページ 内容紹介 いわゆる慰安婦問題というのは、韓国人元慰安婦の金学順が最初に名乗り出た1991年8月から始まった。ところが、ラムザイヤー教授は、慰安婦が問題化するその前から、日本の戦前の芸娼妓の年季奉公契約について法経済学者として研究論文を発表していたのだ。 ラムザイヤー教授の慰安婦論は、〈第1論文〉の延長上にある。娼婦の年季奉公契約と慰安婦の年季奉公契約とは、場所を戦場に移動し条件のいくつかが変わるだけで、基本的骨格においてどこにも違いはない。前者が初めから契約関係なのだから、後者も当然、初めから契約関係なのである。かくして、「慰安婦=性奴隷説」の成立する余地などあるはずがない。だから熱心な読者には、ぜひとも〈第1論文〉を精読していただきたい。そこでは、対立仮説を次々と実証データによって棄却しつつ結論になだれ込む、下手な推理小説よりも遙かにスリリングな論理の展開を味わうことができる。 ラムザイヤー教授が嵐のような攻撃にさらされることになったのは、〈第3論文〉が発表されたあとであった。2021年1月31日付の産経新聞が、青山学院大学の福井義高教授の書いた〈第3論文〉の要約を掲載すると、韓国を震源地として、異様な攻撃が世界中に広がった。中には命の脅迫をするものまであった。 慰安婦問題を論じる海外の学者のほとんどは「慰安婦=性奴隷説」を妄信している。性奴隷説ばかりの英語の文献に頼っているようだ。彼らは必ずと言っていいほど慰安婦問題を人権問題にすり替え、被害者話を検証もせずに鵜呑みにして反日感情を露わにする。そのくせ、彼らこそが人権侵害行為の常習犯なのである。自分たちと意見の異なる否定派に対する人権無視のバッシングは、彼らのダブルスタンダードの醜い正体をあらわにした。彼らのそのような振る舞いは、その論理の敗北を決定的に示している。 本書の二人の編者は、2023年の7月に、東京で初めてラムザイヤー教授にお目にかかった。丁寧で控え目で穏やかな方だった。日本語も日本人と同じようにお話しになる。ハーバード大学の偉い先生というふうは全くなく、「恐縮です」と頭を下げられるとこちらも恐縮してしまう。専門のお話をされるときは学者のお顔だが、自分の原点であるという1960年代の宮崎の小学校時代の思い出を語るときは、当時の日本のやんちゃな少年のお顔になる。 ラムザイヤー教授はシカゴに生まれて生後6ヶ月、船で日本に渡ってこられた。高校まで日本で過ごした。祖父も父も、キリスト教メノナイト派の宣教師だった。 日本に愛着をもつ穏やかな感性と、西欧が研ぎ澄ましてきた論理を駆使する鋭い知性を併せ持ったラムザイヤー教授は、二つの世界を結びつける伝道者の役割を果たしておられることになるのではないかと思う。そういう先生がハーバードにおられたということは、日本にとって奇蹟ともいうべき僥倖である。昭和の日本と宮崎が育んでくれていた至宝である。 目 次 -- はじめに ラムザイヤー教授の学問と受難―読者への道案内 プロローグ 「ラムザイヤー論文」騒動とその背景 ――日本語版論集の発刊に寄せて(2023年) 第1論文 戦前日本の年季奉公契約による売春制度 ――性産業における「信用できるコミットメント」(1991年) 1 序論 2 学者と売春婦 3 性に関する規則 1 各種法令 2 裁判所 4 年季奉公契約 1 芸者の年季奉公 2 売春婦の年季奉公 3 契約の履行 4 支配と信用供与 支配/信用供与 5 信用できるコミットメント 契約時の問題/出来高払制と定額払制の契約 期限付契約と契約締結時ボーナス/年季奉公契約 5 最終章 6 結論 参考文献 第2論文 慰安婦たちと教授たち(2019年) 摘要 1 女性たち自身 A 序論 B 話の内容 C 文書としての証拠 2 戦前の日本と朝鮮における売春 A 序論 B 日本 免許を受けた売春婦(公娼)/第二の論理 許可を受けていない売春婦(私娼)/からゆき C 朝鮮での売春 事象/海外での朝鮮人売春婦 D 日本と朝鮮における募集 日本/朝鮮 E 慰安婦 性病/契約条件/売春婦の収入 F 戦争の末期 3 慰安婦狩り話の起源 A 吉田 B 外交の不在 4 挺対協問題 A 「対抗言説」 B 沈黙させられた慰安婦たち C 挺対協 D 学術界の異論 5 結論 参考文献 第3論文 太平洋戦争における性サービスの契約(2020年) 要旨 A 序論 B 戦前の日本と朝鮮での売春 1 序論 2 日本 公娼たち/契約のロジック/無認可の娼婦たち/からゆきさん 3 朝鮮の売春 実態/契約/海外の朝鮮人娼婦 4 日本と朝鮮での募集 日本/朝鮮 C 慰安所 1 性病 2 契約期間 3 契約の価格 4 契約条件 5 娼婦の預金 6 戦争末期 D 結論 参考文献 第4論文 太平洋戦争における性サービスの契約――批判者への回答(2022年) 要旨 戦時の売春に関する研究について A 断り書き B 経済学的な誤解 契約構造の決定/限界労働者、限界以下労働者 C 予備的な実例 D ゴードンとエッカート その主張/存在する証拠 強制があったという主張/私のアプローチ 吉見/ソー、市場と奴隷制について E ソク=ガーセン F 見せかけの「コンセンサス」 補遺1 スタンリー他への反論 A はじめに B 論争 初めに/前払金/退職 C 詳細 証拠がないということを認めない/山崎の性格付けの過ち 文玉珠の証言の間違った解釈/証拠としての軍の資料の恣意的な選択 日本内務省の書類の性格付けの間違い/支那と軍慰安所の誤解 「朝鮮人慰安婦の帳場人の日記」の悪用/武井の第一次資料のごまかし 北支那記述の誤り/金―金資料の選択的引用 秦の記述違いと選択的引用 補遺2 吉見への反論 A はじめに B 吉見への返答 はじめに/当時の法的な問題点/売春宿の女性たちの境遇 朝鮮の認可売春婦/「からゆきさん」/1938年の内務省の通達 朝鮮人募集業者による誘拐および軍・朝鮮総督 慰安所設立の目的と、設立を働きかけた機関/契約期間と収入 戦況が退職を困難にした/高収入の「慰安婦」 補遺3 慰安婦契約に関する情報 参考文献 人名索引 著者・翻訳者 略歴
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大東亜戦争・戦争犯罪の大嘘『ジャパンズ・ホロコースト』の正体─日米19人の研究者が徹底論破
『Japan's Holocaust』は反日プロパガンダ大全の歴史捏造本 「慰安婦性奴隷説」の二の舞を許してはならぬ! 同盟国・米国の学界・言論界にモノ申す! 昭和天皇と日本軍への不当な非難を正す渾身の書 日本の名誉を守る日米言論人 「戦争プロパガンダ研究会」の反撃 戦争プロパガンダ研究会 著 2025.07.30 発行 ISBN 978-4-8024-0242-2 C0021 A5並製 432ページ 結語 より 本書は藤岡信勝氏によりまとめられた。藤岡氏は「新しい歴史教科書をつくる会」の副会長を最近まで務めた人物である。本書は、リッグの著作を分析し反論するため、2024年8月から始まった一連の勉強会の成果である。会合と最終的に形になったこの書籍に寄稿した学者たちは、各分野の第一人者であり、長年、場合によっては数十年にわたりこれらの問題を研究してきた。多くはこのテーマで多数の著書を持つ専門家だ。リッグが2018年4月に日本に短期訪問された際、彼らに意見を求めなかったのは非常に残念だ。 中には、この勉強会を「反動的」「保守的」「右翼的」と呼ぶ人もいるだろう。左派的なナラティブに挑戦する人々に対し、よく投げつけられるレッテルである。しかし興味深いことに、参加者の中には若者や外国人も含まれている。重要なのは、リッグの誤った著作を見過ごさずに検証しようとするその姿勢こそが、歴史的事実の歪曲を許さないという意志の表れだという点だ。 言い換えれば、これはリッグの本の冒頭に引用されている約300年前のエドマンド・バークの言葉「悪が勝利するために必要なのは、善良な人々が何もしないことだ」に通じる。これに続く言葉を加えるなら、「不正確な学術研究やプロパガンダがはびこるために必要なのは、良心ある学者が何もしないことだ」。藤岡氏らのチームは「何かをする」ことを選んだのだ。本書はその成果だ。 リッグが持ち込んだ偏見を象徴するのは、中国当局との協力に何の抵抗も示さなかった点だ。中国政府は反日教育と日本憎悪を国是としている。リッグは中国から入手した資料を適切に検証することなく使用し、その結果、本書により数多くの欠陥が露呈し、彼の論旨は崩壊した。 日本をすべての悪の元凶として非難するリッグは、東京裁判(正式には極東国際軍事裁判)の判決に大きく影響を受けているが、本書の著者の1人が指摘しているように、東京裁判の判決は政治的判断であり、必ずしも事実に基づいていなかった。弁護側の証拠や反論の多くは法廷に提出することすら許されず、裁判は茶番と化していた。言い換えれば、勝者の裁きである。その結果として、80年、90年前の出来事について私たちは真実を完全に知ることができておらず、不完全な戦犯法廷の犠牲者になっている。真実や、資料に基づく証拠を追求する作家であるかに見えたリッグが、虚偽に依拠してしまったのは非常に残念だ。 つまり、リッグの著作は取り返しのつかないほど欠陥だらけであり、分厚い独白を読むのに費やした時間を奪われた気分だ。彼は自らの本を「ホロコースト」という挑発的な言葉で帝国日本の戦時残虐行為を糾弾する暴露本に仕立てようとした。比較ジェノサイド研究に貢献できたかもしれない内容は、過剰なレトリックと浅薄な歴史理解に終始した。道徳的憤りが方法論的厳密さを欠くとき、深刻な歴史犯罪の記述はここまで歪められ得るという警鐘こそが、『ジャパンズ・ホロコースト』の最大の意義である。 ロバート・D・エルドリッヂ 目 次 -- 【緒 言】 本書はいかにして成立したか 藤岡信勝 アメリカの友人たちへ 山上信吾 【第1部】――反日プロパガンダ本出版の背景 『Japan’s Holocaust』とは何か 宇山卓栄 「開戦の詔勅」を前に溶解する虚構の書 大高未貴 あからさまな「反日レイシズム」 茂木弘道 戦争プロパガンダと日本支配の現在 高橋史朗 【第2部】――「ホロコースト」と学術書の基準 「ホロコースト」を日本の歴史に持ち込むな 藤岡信勝 『Japan’s Holocaust』におけるホロコースト概念の歪曲 ミロスラフ・マリノフ 『Japan’s Holocaust』を歴史学の基準で書評する 長谷亮介 歴史を検証しない「歴史家」リッグ ジェイソン・モーガン 【第3部】――虚構の南京事件と慰安婦の噓 「南京虐殺」に反論する 阿羅健一 一次史料が明かす南京事件の真実 池田 悠 『Japan’s Holocaust』の写真を検証する 溝口郁夫 リッグの「慰安婦」論の考察 ジョン・マーク・ラムザイヤー 日本の慰安婦制度と米国の戦略爆撃の比較 マックス・フォン・シュラー 【第4部】――大東亜戦争とプロパガンダ 栗林忠道と香港虐殺・強姦問題 田中秀雄 中国の民族性・重慶爆撃・戦犯裁判を検証する 田中秀雄 「バターン死の行進」を検証する 溝口郁夫 戦争プロパガンダの亡霊 丸谷元人 日米開戦と原爆問題 笠谷和比古 昭和天皇の終戦決意と「原爆神話」 矢野義昭 『Japan’s Holocaust』の最大の意義とは ロバート・D・エルドリッヂ
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】反日国家の野望・光州事件 [ 池 萬元 ]
池 萬元 松木 國俊 ハート出版ハンニチコッカノヤボウコウシュウジケン チ マンウォン マツキ クニトシ 発行年月:2023年03月04日 ページ数:352p サイズ:単行本 ISBN:9784802401456 池萬元(チマンウォン) 1942年生まれ。江原道出身。韓国陸軍士官学校第22期卒業(1966年)、経営学修士(1975年アメリカ合衆国海軍大学院)、システム工学博士(1980年アメリカ合衆国海軍大学院)、ベトナム戦争出征(作戦将校)、国防情報本部海外情報募集将校、国防企画計画予算制度導入研究員、国防研究員責任研究委員、陸軍予備役大佐(1987年)、アメリカ合衆国海軍大学副教授(1987ー89年)、社会発展システム研究所長、ソウル市市政改革委員(1998ー99年)、国家安保政策研究所諮問委員(1998ー99年)、現在システムクラブ代表、評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 第1章 事件はいかにして起こったか/第2章 原告の神父たちは共産主義者/第3章 光州に浸透した朝鮮人民軍/第4章 映画『タクシー運転手』とスパイ・金砂福/第5章 偽装脱北者「張真晟」の正体/第6章 著者が受けた集団暴行 民主化運動か?北朝鮮が仕組んだ暴動なのか?真実を語り投獄された著者の証言。 本 人文・思想・社会 歴史 世界史
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】[新装版]古代天皇家の謎は「北斗八星」で解ける 高松塚・キトラ古墳の壁画に秘められた古代史の真実 [ 畑アカラ ]
高松塚・キトラ古墳の壁画に秘められた古代史の真実 畑アカラ ヒカルランドシンソウバンコダイテンノウケノナゾハホクトハチセイデトケル ハタアカラ 発行年月:2022年04月14日 予約締切日:2022年04月13日 サイズ:単行本 ISBN:9784867421185 畑アカラ(ハタアカラ) 昭和22年、静岡県生まれ。明治大学卒業。古代史研究家。8月8日はハートの日協会・理事長。広告制作会社を経て、フリー。8とハートの世界の探究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 第1章 高松塚古墳は何を表現していたのか?/第2章 高松塚古墳解明の前提となる「八」の暗号/第3章 高松塚古墳の壁画を解読する/第4章 高松塚古墳の被葬者は石上麻呂だった/第5章 石上麻呂が被葬者であることを検証する/第6章 キトラ古墳も高松塚と同じグランドデザインでつくられた/第7章 キトラ古墳の被葬者は阿倍御主人だった/第8章 なぜ古墳壁画が描かれたのか? 高松塚古墳壁画発見から50年、古代天皇家「八」の暗号を解読することで1300年間、封印されていた古代日本の壮大なグランドデザインが明らかに! 本 人文・思想・社会 歴史 日本史
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】歴史のなかの人びと 出会い・喚起・共感 [ 樋口 映美 ]
出会い・喚起・共感 樋口 映美 彩流社レキシノナカノヒトビト ヒグチ ハユミ 発行年月:2020年04月14日 予約締切日:2020年04月13日 ページ数:228p サイズ:単行本 ISBN:9784779126666 樋口映美(ヒグチハユミ) 専修大学文学部・教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 第1部 記憶に広がる出来事の世界(活動家ブルース・ハートフォードとの対話から/スキワーキー墓地にて/「邦人七名殺戮」の風説ートレオン中国人移民虐殺事件(1911年)と日本人移民/シルヴィア・ヒルの巧みな生き方)/第2部 モノ(史跡・写真)から広がる日常世界(奴隷所有者ベネハンの家(ノースキャロライナ州ダーラム郡のスタッグヴィル史跡)/ストリートで働く新聞売りの子どもたちー二〇世紀前半のメキシコ・シティの貧困のなかを生きる/マックスウェル・ストリートの音風景ー戦間期シカゴの路上マーケットをそぞろ歩けば)/第3部 事件・出来事に見える日常世界(わずかばかりの自由ーマリア・リーの生活(一八四〇年代のミシシッピ州で)/エリザベス・ミード・イングラムの日記を読む/母が子どもを手放す時ーベトナム戦争と国際養子縁組)/第4部 人の意識が変わるとき/かかわりが変える世界観(価値観の分断線がゆらぐときーニューヨークのデパート女性従業員と女性覆面調査員(一九一三年)/誰のためのフェミニズムかー福祉権活動家ジョニー・ティルモンと歴史家シャーナ・バーガー・グラック/「点」の人びとをつなぐー岩手県北の生活記録運動) 歴史を知る・学ぶ・考える、その面白さを呼び起こす!歴史の記録に残されていない人びとも、未解決の事件も、大きな世界の動きをも射程に入れて、歴史研究者たちが「人」に立ち返って史料から多様な人びとの営みを掘り起こし、その日常をともに紡ぐ! 本 人文・思想・社会 歴史 世界史
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戦前戦中の日本から見た、目からウロコの「世界史」【復刻版】中等歴史─東亜及び世界篇〈東洋史・西洋史〉
旧制中学、高等女学校、実業学校、青年学校で使用された 「中等歴史 一」を読みやすい現代仮名遣いで復刊 こんな教科書が欲しかった!驚くほど公正で、現代に通じる内容 今の日本人が忘れている「日本の視点」から学ぶ深掘り「世界史」 文部省 著 三浦 小太郎 解説 2022.02.11 発行 ISBN 978-4-8024-0133-3 C0021 A5並製 232ページ 内容紹介 本書の「序説」を読む限り、本書は、大東亜戦争下という状況が生み出した「皇国による東亜の解放と世界の平和建設」という歴史観に基づいて編纂された国定教科書としか思えないだろう。 ところが、本書本文に触れてみれば、読者はその文体も思想も、序説で求められている姿勢とは無縁、というより正反対の、東洋・西洋両史における、現代でも通用する公正で学問的な記述に満ちていることがわかる。この差異に、筆者は当時の国策と、それに追従しなかった教科書執筆者たちの良識を読み取る。 さらに本書の特徴は、その言葉自体は使われていないが「アジア史観」というべき視点が打ち出されていることである。実は「東洋史」という概念は、明治維新以後の日本で確立されたものだ。しかし、「東洋史」として、西洋史とは異なる地域の歴史をひとくくりに教科としてまとめるならば、そこにはアジア全域が含まれるべきであるのだが、実際に扱われていたのはほとんど中国を中心とする東アジアだけであり、南アジア、西アジア史は軽視されがちだった。しかし、本書は西欧史に対峙し、全アジアの歴史を東洋史として扱おうとする姿勢が明示されている。 後半の西洋史編は、いくつかの表現を変え、この時点では明らかではなかった事実や解釈を多少変更すれば、このまま現代の学校でも何ら問題なく使えるのではないか。 『中等歴史』は次の言葉で閉じられている。 欧米人の東亜に対する研究もまた、軽視することはできない。世界政策の実施に伴ない、かれらは、アジアの歴史や現状に対して絶大な関心をもち、その偉大な古代文化や現代の国情、特に資源に着目して、精密な調査・研究を進めた。われらは、深く欧米人の東亜研究の意図を警戒しなければならないのである。 この最後の文章は、欧米列強が優れた科学技術を持ち、アジアの資源を狙っていることへの警戒として書かれたものであるが、さらに言えば、欧米のアジア文化や歴史への関心は、これまでの暴力的な植民地化だけではなく、アジアの文化、歴史伝統を研究した上での、より巧みな支配体制を作り出すことを目指しているのではないかと警告しているのだ。大東亜戦争後の我が国が、その占領政策においてどのような精神的解体を強いられたかを思い起こすとき、この文章は不吉な予言のようにも響く。 『中等歴史』は、今こそ読み返されるべき本である。 戦時中、我が国の知識人も文部官僚も、理性と歴史への公正さを保っていた証拠として。また、大東亜戦争という状況下、おそらく日本の歴史教育の中で、「アジア史」という視点が最も広く認識された記録として。この二つの点は、現在の歴史教育においても生かされるべき点ではあるまいか。 そして最後に、大日本帝国の近代化の一つの達成、つまり戦時下であるにもかかわらず「敵国」である欧米の近代的価値観のプラス面には、敬意を払い、評価していたこと、差別主義や人種論に陥らなかった良識をも示す貴重な資料といえるだろう。 目 次 -- 序説 皇国と東亜及び世界 皇国の尊厳 国民科歴史学習の意義 大東亜の地域と民族 大東亜建設の使命 前 編 一 古代のアジア (一)支那の黎明 古帝王の伝説 夏と殷 周代 (二)周の文化 支那の国がら 周の制度と社会 孔子と諸子百家 (三)古代インドと仏教 仏教の成立 アショカ王と仏教 (四)古代の西南アジア 西南アジア エジプト バビロニア フェニキア ヘブライ アッシリアとペルシャ 二 アジア諸民族の交渉 (一)支那の統一と北辺・西域 秦の統一 前漢の発展 王莽と後漢 漢の学問 漢代の社会 北辺と西域 (二)北方民族の活動と南方各地 三国・西晋時代 東晋と江北の諸国 南北朝時代 宗教と文芸 鮮満地方 インドと東南アジア 三 アジア諸文化の興隆 (一)隋・唐と東・北アジア 隋と高句麗 唐の発展 唐の盛衰 突厥と西域 渤海の興起 (二)唐の文化 諸制度 宗教と学芸 唐代文化と東亜の共栄 (三)サラセン文化と南方文化 サラセン帝国 回教とサラセン文化 南方諸国 四 アジア諸民族の活躍 (一)北方民族の進出 五代と遼 宋と遼 金と南宋 (二)宋及び遼・金の文化 宋代の学芸 諸発明と社会・経済 遼・金の文化と日宋関係 (三)蒙古民族の発展 成吉思汗 蒙古の発展 世祖の事業 元の領土 元の衰亡 交通の発達 元代の文化 社会・経済 (四)漢民族の復興 明の興起 明の盛衰 明代の文化 日明関係 (五)回教諸民族と南方諸国 セルジュク王国 チムール国 オスマン帝国 ムガール帝国 インド支那半島 マジャパヒト王国と回教 五 近世の東亜 (一)清の興起とその盛時 清の興起 清の隆盛 清朝の政策 清代の官制 思想と風俗 教育と文化 (二)欧米の東亜侵略 侵略の先駆 露国の東方侵略 英国のインド経略 インド支那半島 米国の東亜侵略 (三)清の衰亡 阿片戦争 太平天国の乱 英・仏・露の支那侵略 同治中興 清の衰亡 大正以降の東亜 後 編 一 上古の欧洲 (一)ギリシャ エーゲ文明 都市国家の成立 ペルシャ戦役と覇者の隆替 アレクサンドロス大王とヘレニズム (二)ローマ ローマの興起 共和制の末期 帝政の盛時 ローマの衰亡 (三)ギリシャ・ローマの文化 ギリシャ文化 ギリシャの思想 ギリシャの文芸 ヘレニズム時代 ローマの文化 ラテン語と文学 古典文化 キリスト教の起原と弘通 二 欧洲社会の成立 (一)ゲルマン民族の活動 中世の意義 ゲルマン民族の移動 フランク王国の発展 ノルマン人の活躍 (二)封建制度とキリスト教の勢力 封建制度 封建の社会 キリスト教の勢力 ローマ法王 神聖ローマ帝国 (三)東欧の形勢 東ローマ帝国 スラブ民族の活動 アジア民族の欧洲進出 (四)十字軍とその影響 十字軍 十字軍の結果 都市の勃興 法王権の失墜 (五)西欧に於ける王権の確立 中世末の英国 フランス王権の発達 英・仏王権の確立 ドイツの情勢 スペインの統一 近代国家の起原 三 欧洲の転換 (一)新航路の開拓 東航と西航 葡・西両国の発展 新航路開拓の影響 (二)学芸復興 学芸復興の意義 古典の復興 学術の振興 芸術の発達 (三)宗教改革とその影響 ルターの宗教改革 新教の発展 旧教の覚醒 政教の紛争 四 近世諸国家の発達 (一)スペイン・オランダの興隆 専制政治 (二)フランスの隆運 フランスの台頭 ルイ十四世の治世 (三)イギリスの発展 エリザベス時代 憲政の発達 外交と植民 (四)アメリカ合衆国の独立 独立の原因 独立戦役 建国の体制 独立の影響 (五)ロシア・プロシアの勃興 ロシアの勃興 ドイツの国情 フリードリヒ大王 ロシアの発展 五 欧洲の革新 (一)啓蒙思想 欧洲の革新 啓蒙思想 国民文学と革新文学 (二)フランス大革命 革命の原因と発端 王政の廃止 ナポレオンの出現 (三)ナポレオン時代 ナポレオンの帝政 ナポレオンの失脚 ウィーン条約 (四)産業革命 産業革命の発端 産業革命と英国 産業革命の進展 六 欧米の世界政策 (一)欧米の情勢 国民主義 ナポレオン三世 イタリアの統一 ドイツの統一運動 独仏戦役 ドイツ帝国の成立 アメリカ合衆国の膨脹 南北戦争 戦後の発展 (二)列強の世界政策 世界政策の由来 英米の野心 勢力の均衡とその破綻 文化の動向 年表 付図 前漢とローマ 世界諸民族の交渉・移動 アジア諸文化の興隆 アジア諸民族の活躍 東西交通の拡大 欧洲勢力の膨張 解説 「アジア視点」による公正な世界史 三浦小太郎(評論家) 序説の皇国史観と本文との違い 『アジア史概説』を生み出した『大東亜史概説』 アジア史としての意識 アジア諸民族の興隆と現状 西欧近代の価値観への公正な評価
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