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【輸入盤】 Bach, Johann Sebastian バッハ / 『J.S.バッハ・アット・アルレスハイム』 イヴァン・ロンダ(オルガン)(2CD) 【CD】

【輸入盤】 Bach, Johann Sebastian バッハ / 『J.S.バッハ・アット・アルレスハイム』 イヴァン・ロンダ(オルガン)(2CD) 【CD】

出荷目安の詳細はこちら商品説明アルザスのジルバーマン・オルガンの多彩な響き!J.S.バッハ・アット・アルレスハイムイヴァン・ロンダ(オルガン)バーゼル近郊、アルレスハイム大聖堂のジルバーマン・オルガンを使用したバッハ・アルバム。大聖堂のオルガンといっても建物が比較的小ぶりなため、響きが混濁せず音響条件が良いことから、これまでにも、カール・リヒターやダニエル・コルゼンパ、リオネル・ロッグ、ヴェルナー・ヤーコプ、ルネ・サオルジャンなど多くのオルガニストがレコーディングに使用してきたほか、古楽フェスティヴァルなどでもおなじみの存在となっています。オルガン専門レーベルFUGATTOによる優秀録音有名な楽器で録音も多いということは後発組は不利にも思えますが、このCDはフランスのオルガン専門レーベルFUGATTOが2012年に制作した音源のライセンス盤で、ざっと比較した感じでも既存の録音を上回るクオリティに仕上がっています。トッカータとフーガの最後の音は約16秒!演奏はイタリアのオルガニスト、イヴァン・ロンダによるもので、冒頭、トッカータとフーガBWV565から奇策に走ること無く壮大なトッカータを響かせ、フーガでは銘器の色彩的な魅力を巧みに引き出すストップ操作が印象的。そして銘器の音の素晴らしさを伝えるためか、最後の音に約16秒もかけているのには驚かされますが、これがかなり効果的です。その他の収録曲も銘器の魅力を引き出すものばかりです。バッハをイタリア趣味で育んだ夭折公子はヴィドールをも予告バッハと親しかった夭折のザクセン=ヴァイマール公子ヨハン・エルンストの協奏曲の編曲と、公子に要請されたヴィヴァルディの協奏曲編曲2曲はイタリア様式の快適さがオルガンに移っても有効であることを再確認させます。また、公子の協奏曲の第3楽章は167年後のヴィドールのトッカータに少し似ていることも、ロンダの見事なアーティキュレーションによって気付かされたりします。幅広い音色を楽しめる選曲まるで万華鏡のようなトリオ・ソナタBWV530、しっとり美しいパストラーレとコラール前奏曲「来たれ、異教徒の救い主よ」「われを憐れみたまえ、おお、主なる神よ」、そしてアルバムを締めくくるパルティータ(コラール変奏曲)では、変奏ごとに表情を変えるサウンドを経て最後の第11変奏で壮大でありながら分離の良い響きでくっきりとコラール「ようこそ、慈しみ深きイエスよ」を描き出しているのが素晴らしいです。ブックレット演奏者のイヴァン・ロンダによる個々の楽曲の解説や、ストップ・リストなど掲載(英語・12ページ)。▶ Brilliant Classicsを検索 楽器情報受注金額:12,000リーヴル(約4,500万円相当)調律:ヴァロッティ平均律。ピッチ:A=415Hz。風圧:66mm水柱。鍵盤と操作対象は以下の通り(手前が第1)。第1鍵盤:リュックポジティフ(奏者背面の小オルガン/9ストップ)第2鍵盤:ハウプトヴェルク(奏者正面のメイン・オルガン/13ストップ)第3鍵盤:エコー・パイプ群(メインの裏側/6ストップ)足鍵盤:低音パイプ群(奏者正面/8ストップ)アルレスハイムのジルバーマン・オルガンは、激動の時代をくぐり抜けてきたので、設置されている大聖堂と共に以下にその歴史を簡単にまとめておきます。1678年 大聖堂建設スイスでも荒れ狂った宗教改革の影響でバーゼルを離れていたバーゼル司教のヨハン・コンラート・フォン・ロッゲンバッハ[1618-1693]は、新たな司教座聖堂をバーゼル近郊のアルレスハイムに建設することを1678年に決定。教区民の特別税により1679年から1681年にかけて建設され、周囲には聖堂以外にも多くの建物が建てられ、司教座聖堂参事会の貴族や高位聖職者、外交官、芸術家、職人らに人気の町となります。 バーゼル司教区はアルザス方面にも広がっていて、そこから収入を得てもいたため、アルザスとの交流も盛んでした。1759年 大聖堂改築建設後、小規模な改修工事は何度もおこなわれ、1723年には塔のドームが現在と同じデザインに変更されたりしていますが、1759年には大規模な工事に取り掛かり外観の変更・拡張だけでなく、1761年までかけて内部も大幅に改装。この大規模な改築・改装に際して、オルガンも入れ替えることになり、バーゼル司教区内のアルザスのジルバーマンに発注しています。1761年 オルガン建造ヨハン・アンドレアス・ジルバーマンが1759年に受注し、1761年に建造した3弾鍵盤とペダル鍵盤を持つ楽器は、アルザスのジルバーマンならではのフランスとドイツの両方の要素を併せ持っており、フランスのオルガンの特徴でもある明るく壮麗な響きから、しっとりしたドイツの瞑想的な響きまで幅広い音を出すことが可能です。1793年 フランス軍占領フランス革命軍は1792年にバーゼル司教領の大部分を占領し、1793年にはフランス領に編入してバーゼル司教区は廃止し礼拝も禁止。これにより、フランス国内の教会と同様の扱いを受けることになり、アルレスハイム大聖堂とオルガンはフランスの国有財産であると宣言。大聖堂の5つの鐘と聖歌隊席の鉄格子、宝飾品などが略奪されますが、オルガンは無事でした。1798年 競売アルレスハイム住民のアロイス・シュミットと靴職人のヨーゼフ・クリストが転売目的で2人で大聖堂を購入。オルガンは同じくアルレスハイム住民で医師のベルンハルト・エーベルレが購入。1801年 礼拝再開と法廷闘争カトリック信仰が認められ大聖堂での礼拝が再開。所有者の2人は礼拝使用を許可しますが、クリストは最初から大聖堂を解体して建築資材や家具として転売することで利鞘を稼ぐのが目的だったため、解体に反対するシュミットの転売相手と法廷闘争を展開。1809年に裁判所が大聖堂の解体転売を認めてクリストが単独所有者になり、いつでも破壊して売りに出すことができるようになります。1811年 元聖職者たちが大聖堂を購入元聖職者のフランツ・クサーヴァー・フォン・マーラー[1746-1816]と共同購入者2名によりクリストから大聖堂を購入。購入資金には多くの住民からの寄付が含まれていました。これにより大聖堂は破壊を免れることになり、1814年にはアルレスハイム市が大聖堂を購入しています。1817年 市がオルガンを購入アルレスハイム市による長期に渡る交渉が実り、エーベルレ家からオルガンを購入。その後、19世紀なかばのスイス内戦(分離同盟戦争)などがありましたが、幸いにもオルガンが大きな被害に見舞われることはありませんでした。1888年 オルガン大改造バロック・ヴァイオリンだったストラディヴァリやグァルネリ、アマティが、19世紀にはほぼすべて改造されてモダン化したように、バロック・オルガンにも改造の波が押し寄せ、このジルバーマン・オルガンも対象となり、1888年にシュトゥットガルト近郊エヒターディンゲンのヴァイグレ社により「ロマンティック・オルガン(シンフォニック・オルガン)」に改造されています。これによりパイプの約40%が溶かされ、ストップも後期ロマン派向けのものに変更、さらに手前側の小オルガン(リュックポジティフ)も大オルガン側に移されるなど大がかりな変更がおこなわれ、ピッチもA=440Hzに設定。1913年 オルガン再改造大改造から25年を経て、リード管などが大規模に交換(ルツェルンのオルガン工房ゴル&シー)。その後、1918年と1934年にも小規模な変更が加えられています。1962年 オルガン復元1955年、オルガン奏者で聖歌隊指揮者でもあるハインツ・コーベル[1917-1996]らにより構成される修復委員会が設置され、チューリヒのメッツラー社が1959年から1962年まで3年がかりで「バロック・オルガン」への復元作業を実施。オルガンを解体し、失われた部品についてはアルザスに現存するジルバーマンの楽器を参照してオリジナルを復元するという膨大な作業でした。1998年 ふいごの交換しかし、送風用のふいごについては、復元時にモダンな直方体タイプを採用していたことで、その後、あまりスムーズではなくなったことから、36年後の1998年にバロック・オルガンで一般的な2つのくさび形ふいごに変更。作業はスイス北部のヴォーレンを拠点とするオルガン職人のベルンハルト・エツケス[1940-2022]によりおこなわれています。2005年 オルガン修復大改修から42年を経て、暖房によるオーク材の乾燥が風箱の密閉を損なうようになり、また豪華なオルガン・ケースにも亀裂が生じるなどしてきたため、2004年からアルザスのガストン・ケルン[1939- ]の工房と多くの専門家により徹底的な修復作業がおこなわれています。この機会にメイン・オルガン、小オルガン(リュックポジティフ)、エコーなども分解され、修復や洗浄を経て2005年に完全に復活。 楽器製作者情報ヨハン・アンドレアス・ジルバーマンアルレスハイムがオルガン製作を発注したアルザスのオルガン職人、ヨハン・アンドレアス・ジルバーマン[1712-1783]は、ザクセン出身でストラスブールで亡くなったアンドレアス・ジルバーマン[1678-1734]の息子で、ゴットフリート・ジルバーマン[1683-1753]の甥にあたります。 ヨハン・アンドレアス・ジルバーマンは生涯に約40台のオルガンを主にアルザスで製作しているほか著述でも知られ、ストラスブールの歴史について書いた本を出版してもいます。その文才は自筆のスケッチも書き込まれた日記や旅行記にも反映され、2014年にはサザビーズに約300ページの日記が出品、ザクセン州立図書館が14万ユーロで落札して話題にもなっていました。 演奏家情報イヴァン・ロンダ (オルガン)1978年生まれ。ピアチェンツァのジュゼッペ・ニコリーニ音楽院で、オルガン、チェンバロ、ピアノ、合唱、管弦楽指揮を学び、オルガンとチェンバロでディプロマを得たのち、2001年に卒業。 ソリストとして、イタリア、ドイツ、フランス、イギリス、南北アメリカでも演奏しているほか、オーケストラや声楽、器楽奏者とも数多く共演。 2004年には、ソプラノの相川英美、バロック・トランペットのアルベルト・バルデローニとともに「トリオ・バロッコ」を結成し、日本やアメリカなどへもツアーをおこなっており、2010年にはSheva CollectionレーベルでCDも制作。 また、現代作曲家との交流にも積極的で、演奏会だけでなくDa Vinci ClassicsレーベルでCD3枚のレコーディングもおこなっています。 Brilliant Classicsレーベルでは、ヘンデルのオルガン協奏曲をオルガン独奏で演奏した3枚組のほか、モーツァルトのオルガン曲集を発売済み。 現在はイタリア北部、ボルゴ・サン・ジャコモやブレシーシャなどの教会でオルガン奏者および教区聖歌隊の指揮者を務めています。 トラックリスト (収録作品と演奏家)ヨハン・ゼバスティアン・バッハ [1685-1750]CD1 56'52トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 [c.1704]01. トッカータ 2'4902. フーガ 6'52さまざまな手法による18のライプツィヒ・コラール BWV 651-668より [c.1708-1717]03. コラール前奏曲「来たれ、異教徒の救い主よ」BWV659 5'03トリオ・ソナタ 第6番 BWV530 [c.1727-1730]04. 第1楽章 I. ヴィヴァーチェ 4'1305. 第2楽章 II. レント 7'0006. 第3楽章 III. アレグロ 3'598つの小プレリュードとフーガ BWV 553-560より [?]…

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